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勧告等文書の発行状況・内容概要関連する活動内容

注意1件
(原子力の安全性及び信頼性に重要な影響を及ぼす事象)

No. 発行日 件名 概要 電力の対応状況
(2008年1月31日時点)
1 2007年5月15日 BWRの制御棒駆動系ノンリターン運転状態での制御棒引き抜けの防止 過去に停止中のBWRにおいて、制御棒駆動(CRD)系ノンリターン運転状態で、多数の水圧制御ユニット(HCU)を隔離したため、CRD系の圧力が上昇して制御棒が引き抜ける事象が複数発生し、一部では臨界に至っていたことが判明しました。
これらの事象に対し、電気事業者はそれぞれ再発防止対策を講じてきていますが、確実な再発防止及び更なる安全性の強化を図るため、水圧駆動CRDを有するBWR事業者に対して、HCU隔離時の運転管理に関する再発防止対策の検討を行い、その結果を報告するよう要請しました。
なお、今回の事象に鑑み、臨界事象に対する運転操作等の教育訓練の再徹底を図るよう、PWRを含む全事業者に要請しました。
注意文書本文は別紙参照ください。
【BWR電力対象】
BWRを有する電力会社全社がCRDノンリターン運転による制御棒引抜けを防止するために下記の対策を実施していることを確認しました。
(1)HCUを隔離する場合は、CRD系圧力が過度に上昇しないようにリターン運転を実施する。
(2)HCUを隔離する場合は、必要な原子炉・冷却水ヘッダー差圧、制御棒の位置の監視,及びCRD系の運転状態の明示を行う。
(3)これらの管理方法と警報発生時の対応手順を手順書等に整備し、運転員等への周知,リスク教育を実施する。
(4)HCUを隔離操作時の作業側と中央制御室の運転員とのコミュニケーションを図り、中央制御室での現場の状況把握と監視を行う。
なお、2008年1月までに全社で手順書の整備が完了したことを確認しました。
対応状況の詳細はこちらを参照ください。
【完了】

通知7件
(原子力の安全性の観点から検討が必要となる事象ではないが、運転継続信頼性の観点から水平展開が必要な事象または繰返事象の再発防止の徹底を図る必要がある事象)

No. 発行日 件名 概要 電力の対応状況
(2010年3月31日時点)
1 2005年6月17日 給水系の弁の点検について 原子炉起動時に生じる温度変動に伴う、弁蓋・ボルト等の熱膨張/収縮差により、給水系逆止弁の蓋/弁箱の接続部ににじみが発生しました。
本事象はBWR原子力発電所に共通して起こりうる事象と考えられることから、同様な事象が発生する可能性および対策の要否を検討するよう通知しました。
【BWR電力対象】
原子炉起動時の温度変動に伴うガスケットの面圧低下による漏えい対策として、適切な締め付け管理及び起動時の漏えい確認を実施済みです。
【完了】
2 2005年8月17日 サンプリングノズル折損の確認について 配管内の流体による共振およびノズル付け根部に発生する高応力による疲労亀裂の進展により、給水系サンプリングノズルの折損事象が発生しました。
本事象は各発電所で起こりうる共通事象と考えられることから、類似箇所の有無を確認し、再発防止の徹底を図るよう通知しました。
サンプリングや温度測定等のノズルの折損対策として、日本機械学会の「配管内円柱状構造物の流力振動評価指針(JSME S012-1998)」に基づく影響評価が行われ、再発の可能性がある箇所について、定検で対応済み、或いは対応する予定です。
3 2005年12月14日 高浜4号機非常用ディーゼル発電機の過速度トリップに係る通知について 運転中の定例試験にて、非常用ディーゼル発電機の調速装置の不調により、過速度トリップが発生しました。また、その兆候は前回の定期検査時の起動試験で現れていました。
本事象は各発電所で起こりうる共通事象と考えられることから、起動試験での兆候を把握し、再発防止の徹底を図るよう通知しました。
過速度調速機の異常対策として、兆候ベースで監視すべく、非常用ディーゼル発電機の最大到達回転数の管理基準を設定し、要領書へ反映済みです。
【完了】
4 2006年10月27日 放射線管理区域への装備品の未着用での入域に係る通知について 放射線管理区域へ装備品未着用で入域した事象が繰り返し発生しており、電力に対して注意喚起を行ってきました。
しかし、同一発電所で対策が不十分なため同様な事象が発生したことから、当該電力に対して、より有効な対策を検討し再発防止の徹底を図るよう通知しました。
【当該電力】
装備品着用の遵守について根本的な原因分析を行って検討した対策のうち、ソフト面の対策(教育等)およびハード面の対策(設備対策)継続と運用面の対策を実施済みです。
【完了】
5 2006年10月27日 2次系補給水に1次系補給水(再生水)が混入する事象に係る通知について 放射性配管※1と非放射性配管※2がつながっている設備及び非放射性設備に関する保守・点検作業において、2次系補給水に1次系補給水(再生水)が混入した事象が繰り返し発生しました。
本事象は各発電所で起こりうる共通事象と考えられることから、類似事象が発生する可能性の有無を検討し、再発防止の徹底を図るよう通知しました。
※1
PWR:1次系補給水配管等
BWR:復水、補給水系配管等
※2
PWR:2次系補給水配管等
BWR:純水、脱塩水配管等
2次系補給水への1次系補給水(再生水)の混入に関して類似事象が発生する可能性について検討済み、或いは再発防止対策の必要性を検討中です。
6 2007年10月23日 給水加熱器ドレンポンプピットにおける液体放射性物質検出に係る通知 復水ポンプピットあるいは給水加熱器ドレンポンプピットの床のようなコンクリート床面に溜まった液体放射性物質を含む水は、地下水の状況によっては床面の微細な傷をとおしての外部漏えいの可能性を否定できない。液体放射性物質の管理を徹底するため、コンクリート床面に溜まった液体放射性物質を含む水について、必要に応じて漏えい発見方法および対応措置の検討をすることを通知しました。 液体放射性物質を含む水が外部へ漏えいする可能性のある設備の抽出とその漏えい発見方法および対応処置について検討済み、或いは検討中です。
7 2008年8月5日 コンクリートピット内設置のポンプバレルの健全性確認 コンクリートピット内に設置するポンプのバレル(外筒)は、コンクリートピットに水が溜まるなどして湿潤環境となると、外面腐食が発生する可能性があります。
ポンプバレルはポンプ吸込み側の圧力障壁を構成するため、外面腐食に対して適切に管理される必要があります。
この湿潤環境となる可能性があるコンクリートピットに設置するポンプバレルの健全性を確認するため、ポンプバレルの点検の必要性を検討し、必要に応じて計画的に点検を行うよう通知しました。
湿潤環境となる可能性があるコンクリートピットに設置する竪型ポンプの抽出とその点検の状況、点検の必要性の検討および必要な点検計画について検討済み、或いは検討中です。

提言7件
(原子力の安全性及び信頼性に重要な影響を及ぼす可能性のある事象)

No. 発行日 件名 概要 電力の対応状況
(2010年3月31日時点)
1 2005年6月17日 安全系回路の故障について 米国原子力発電所において、安全系回路のロジックカードの故障により誤信号が発生し原子炉が自動停止した事象に鑑み、現状で直ちに安全上の問題となるものではないと考えておりますが、各電力会社に対し、同種不具合について注意を促すよう提言しました。 ウィスカによる不具合に対する注意喚起を実施済みです。また、ウィスカの発生防止対策として、設備設計への反映、同型式のリレーを使用しない対策品への取替え等の対応済みです。 【完了】
2 2005年8月18日 臨界計算コードの形状モデリングについて 臨界計算コード(Keno-V.a)の形状モデリングで誤差が生ずる場合があるとのNRC情報に鑑み、現在の電力会社等の当該計算コードの使用状況を調査した結果、問題ないことを確認しておりますが、各電力会社および関係事業者に対し、今後、当該計算コードを使用する場合は注意を促すよう提言しました。 当該計算コードを使用する場合の注意について、周知済みです。
【完了】
3 2006年2月8日 安全系配管・機器へのガス混入防止 米国原子力発電所で過去に安全系にガスが混入してウォーターハンマー等が発生した事例が報告されていることに鑑み、国内発電所では設備が適切に維持管理されており直ちに問題となるものではないと判断しておりますが、高圧ガスが存在する系統からの弁のシートリークによるガス滞留の可能性について注意を促すよう提言しました。 【PWR電力対象】
弁のシートリークによるガス滞留の可能性について、周知済みです。また、起動時に適切な空気抜きを実施済みです。
【完了】
4 2006年3月31日 安全系機器室の上部ハッチからの溢水 米国原子力発電所において、安全系機器室の上部ハッチを通って安全系機器室に水が流入した事例が報告されていることに鑑み、国内発電所での安全系機器室の上部ハッチの水密性等について検討するよう提言しました。 安全系機器室の機器ハッチ/床プラグの開口周辺への堰の設置、漏えい検知装置の設置、シール処理等を実施済み、或いはその方向で検討中です。
5 2006年5月17日 安全系電動ゲート弁の圧力ロッキング・熱固着 安全系の電動ゲート弁が圧力ロッキング・熱固着する事象に対し、米国NRCは、その可能性を検討、評価のうえ必要があれば是正措置をするよう、米国原子力発電所に要請しています。本事象に対し、国内の電気事業者は自主的に対応をしてきていますが、その状況を把握するため代表プラント(9基)について調査を実施しました。その結果、圧力ロッキング・熱固着の可能性がないことを確認しましたが、プラントにより設計や運用に相違があることを考慮し、代表プラント以外についても同種事象が発生する可能性がないことを確認し、必要に応じて対策するよう提言しました。 圧力ロッキング・熱固着の可能性および設備面の対策について検討済み、或いは検討中です。
6 2007年3月28日 ディーゼル機関用超低硫黄燃料油の使用について(提言) 米国NRCより、原子力発電所の非常用ディーゼル発電機に超低硫黄燃料油を使用する場合の運転性能への影響等について注意喚起がなされております。国内に流通する軽油も環境規制の観点から硫黄分の低減化が進められていることから、現時点では原子力発電所の非常用ディーゼル発電機に与える影響は報告されていませんが、硫黄分を低減した軽油を非常用ディーゼル発電機に使用する上での留意事項について提言しました。 硫黄分を低減した軽油を非常用ディーゼル発電機に使用する上での留意事項について検討済み、或いは検討中です。
7 2009年8月31日 安全系配管におけるガス蓄積防止の為の運用・保守管理 米国NRCより、原子力発電所の非常用炉心冷却系、崩壊熱除去系及び格納容器スプレイ系の配管における空気・溶存ガスの蓄積を防止するために、注意喚起がなされています。国内の原子力発電所の運用・保守管理はこれまで適切に実施されており、ガス蓄積事象はほとんど発生していませんが、今後の原子力の安全性及び信頼性の維持の観点から、運用・保守管理に関し、定期検査時の安全系配管の水張り・ベントの確実な実施、教育・訓練の検討等について事業者に提言しました。 安全系配管の空気・溶存ガス蓄積の防止対策として、水張り・ベントの確実な実施、教育・訓練の実施等について検討中です。

通知3件
(原子力の安全性の観点から検討が必要となる事象ではないが、運転継続信頼性の観点から水平展開が必要な事象または繰返事象の再発防止の徹底を図る必要がある事象)

No. 発行日 件名 概要 電力の対応状況
(2010年3月31日時点)
1 2007年1月9日 周辺土壌への液体放射性物質流出による地下水汚染防止 米国原子力発電所において、公衆の健康に影響を及ぼさない濃度ではあるものの、トリチウム等の液体放射性物質が所定の放出経路を経由せずに周辺土壌へ流出したことに鑑み、これまで国内原子力発電所では同種の事例は報告されていませんが、信頼性確保の観点から必要な対応措置を検討するよう電気事業者へ通知しました。 液体放射性物質が流出した場合の、漏えい発見方法や対応措置について検討済み、或いは検討中です。
2 2008年1月25日 仮設足場設置時の留意事項について 米国原子力発電所において、原子力施設の保守に用いられる仮設足場が安全関連機器の運転性に影響を与えた事象について注意喚起がなされたこと、及び国内でも同様の事象を経験していることに鑑み、仮設足場管理に係る留意事項をまとめ、必要に応じて対応措置を講じるよう電気事業者へ通知しました。 仮設足場設置時の管理手順及び設置された仮設足場が機器の運転等に支障を及ぼさないための確認方法を手順書等に定めていることを確認済み、或いは検討中です。
3 2008年3月25日 ガス消火装置の運用管理の留意事項について 米国原子力発電所において、ガス消火装置から二酸化炭素消火ガスが漏えいし警戒態勢が宣言された事象に鑑み、国内原子力発電所の設備の信頼性は高いことを確認しましたが、必要に応じて出入り管理等の運用管理面で更なる対策を講じるよう電気事業者へ通知しました。 ガス消火装置の設置場所、設備状況及び二次災害防止対策について検討済み、或いは検討中です。