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(株)東芝磯子エンジニアリングセンターにて
第117回安全キャラバンを実施
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 平成22年2月24日、神奈川県横浜市磯子区にある(株)東芝磯子エンジニアリングセンターにおいて、第117回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

安全講演会の様子

 安全講演会には、(株)東芝の社員の方、70名が出席されました。

 講演の冒頭、(株)東芝 磯子エンジニアリングセンター長 小林正彦様から、

 本日は原技協さんと竹川先生をお招きし、安全キャラバンを開催させていただくことになりました。東芝全体では5回目、磯子エンジニアリングセンターを対象としたキャラバンとしては3回目の開催になります。本日、竹川先生にご講演をお願いしているテーマは、「現場の安全確保ならびに安全文化醸成のための上流部門(エンジニアリング部門)の役割」です。現在、我々は元請力の強化(現場力強化)に取り組んでおり、フィールド部門だけでなく、上流部門の方でもいかに安全を作り込んでいくのかが重要な課題となっています。 本日は竹川先生から貴重なご意見がいただけるのではないかと期待しています。午後の意見交換会も含め、「これからも安全に対する意識を高める取り組みをしっかりとやっていこう」という気持ちを得られるような有意義な1日にしたいと思います。

とのご挨拶を頂きました。

 ご挨拶の後、(株)安全文化構築サービス 代表 竹川土夫様から「現場の安全確保ならびに安全文化醸成のための上流部門(エンジニアリング部門)の役割」と題して、以下の内容についてご講演を頂きました。

講演では、

 (株)安全文化構築サービス
  代表 竹川 土夫 様

◆持続可能な企業経営のための前提条件は、企業の利益共有者(Stakeholder通常、利害関係者と訳されているもの、即ち、社員、株主、顧客)からの信頼感・満足感である。安全は、その基本である。
◆企業活動は、種々の管理体系を基本としている。しかし、すべての活動に対して管理の網をかけることは困難である。管理体系の基盤となり、管理体系の“隙間”あるいは“もれ”を埋めるのが企業文化である。安全面に関しては安全文化といえる。
◆文化は、「人間の生活様式の全体。人類がみずからの手で築き上げてきた有形・無形の総体」と定義されており、“築き上げる”のには相当長期の時間を要する。
◆企業に対する利益共有者からの期待や要求には時間的な余裕はなく、比較的短時間にしかも意図的に安全文化を利益共有者の期待に応える体制作りとその成果をあげなくてはならない。
◆そのような社会的な要請あるいは環境のなかで安全文化を構築するためには、現場の安全管理を厳しく徹底するだけでは不十分であり、企業の全組織をあげて、かつ全管理体系を安全と競合あるいは矛盾することのないようにしなければならない。
◆企業活動を価値観、役割分担、情報・知識、業務態勢の4側面から捉え、それぞれの側面の構成項目、
価値観であれば、○経営方針・安全方針、安全原則、○経営者・管理者の意欲・指導力、
役割分担であれば、○管理者の役割と責任、○安全担当者の役割と専門性、○従業員の士気と職務規律、
情報・知識であれば、○技術基準と作業手順、○教育・訓練、
業務態勢であれば、○安全目標と活動計画、○安全衛生委員会活動、○双方向コミュニケーション、○事故・潜在事故の報告と調査、○安全パトロールと安全監査、○協力会社管理
これら13項目すべてに取り組まなくてはならない。
◆火災、爆発、化学物質の漏洩など作業者の災害に留まらず、設備の損壊や地域社会に対して多大な悪影響を及ぼす可能性のある設備事故を防止するためには13項目を徹底するだけでは不十分である。更に、体系的かつ網羅的な管理体系を構築して生産部門や保全部門だけでなく、多くの(すべての)部門からの献身的な活動・貢献が必要である。これには14の管理項目がある。

◆最後に重要になるのが、管理者および従業員の「職務規律」、これがなければ管理体系は“絵にかいた餅”でしかない。

との貴重なお話をいただきました。

講演会終了後のアンケートでは、

●大変わかりやすいお話をありがとうございました。安全文化の定義等良くわかりました。現場の設備安全確保の取り組みがよくわかりました。


●安全というと現場作業と思いがちでしたが、本日の講演でエンジニアリング部門での安全とは何かということが見えてきたように思います。エンジニアリング部門では、品質のための規格・技術標準は意識していましたが、今後は、安全という観点から考えてみたいと思います。

●安全文化の重要性について、今までは自分なりの考えしかなかったが、このような講演で詳しいお話を聞かせていただき、大変参考になりました。
安全を個々の意識で確保するのではなく、仲間と協力しあっていき、組織だってそのような空気を作るというのは、言われてみれば当然のことですが、普段あまり意識していなかったので、以降、実際に取り組んでいこうと思いました。

●普段、現場・工場とは離れた場所で働いているため、安全に対する意識が薄れていたが、上流側で安全を意識することの重要性を認識する事が出来た。

などのご意見 ・ご感想をいただきました。

安全情報交換会

安全情報交換会の様子

 (株)東芝 磯子エンジニアリングセンター 原子力フィールド技術部長 渕野 聡志様から、「東芝 元請力強化への取り組み(現場力強化)」についてご紹介頂きました。また、日本原子力技術協会 NSネット事業部 浜田から、「元請力強化へのヒント」について紹介を行いました。紹介の後、上記の取り組み等について情報交換や意見交換を行いました。

以 上

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