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 平成21年2月17日、東京都中央区にある電源開発株式会社(原子力事業本部)において、第110回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

安全講演会の様子

 電源開発株式会社の社員39名が出席されました。
講演会の冒頭、執行役員 原子力建設部長の 永島 順次 様から「大きなプロジェクトでは、一人一人の力が上手く発揮できて組織としてきちんと遂行していける、すなわち、1足す1を2以上のものにしていくということでないと、良い仕事は決してできないと考えております。そのために、一人一人の思ったことが実践に結びついて、組織全体で上手く共有されていくことが重要だと思っております。本日は、吉田先生からそういったお話をいただけるのではないかと期待しています。」とのご挨拶を頂きました。

 ご挨拶の後、熊本大学教育学部附属教育実践総合センター教授 吉田 道雄 様から「ヒューマンスキルアップと組織の安全―グループダイナミックス―」
と題して安全講演を頂きました。

講演では、

  熊本大学教育学部附属教育実践総合センター 
教授 吉田 道雄 様
●組織において、リーダーシップは重要な役割を果たす。しかし、それが適切に発揮されるためには、リーダーを取り巻くフォロワーのサポートも欠かせない。リーダーシップの話になると、リーダーの責任だけが強調されることが多い。しかし、フォロワーの側もリーダーの働きかけに対して適切な反応をすることが求められるのである。リーダーシップは影響力として上から下へ向かうものであるが、力あるフォロワーが力あるリーダーを育てるという下から上への流れも大事にしたい。また、フォロワーの人数が多くなればなるほど、リーダーの専門力の高さに加えて人間力の向上が課題になる。知識や技術の量だけでなく人間力を磨いていかなければ、フォロワーに対してリーダーシップを発揮することが困難となる。
●リーダーの善し悪しは、リーダー個人の資質で決まるのではなく、リーダーの行動によって決まる。すなわち、リーダー個人がどんな特性を持っているかが問題なのではなく、どんな行動をしているかが重要なのである。ただし、ここで行動というのは単なる身体の動きではなく、言葉の使い方を含めて、部下や後輩やチームメンバーに対する目に見える働きかけなどを指している。こうした行動こそがリーダーシップを左右する大きなポイントとなる。
立場や状況に応じてフォロワーから求められる様々な行動をとるにしても、それが上手くいく場合もあればそうでないこともある。したがって、リーダーはある種の緊張感の中で努力し続けなければならない。そして、あらゆるアクションを検討しながら、改善をし続けることがリーダーシップを発揮するために求められている。また、その行動が適切であったかどうかを評価する際、自己評価だけでなく、部下や同僚、さらには上役など、いわゆる他者からの評価も合わせて検討することが重要である。


●リーダーシップを行動の視点から考える代表的なものにPM理論がある。この理論では、リーダーに求められる行動をPとMに分けて考える。前者は仕事の目標を達成するためにとる行動でPerformanceの頭文字をとったものである。これには、目標達成のために計画を立てる、部下に指示を与える、部下を指導する、さらには専門的な力を発揮するといったものが含まれる。一方、M行動は、集団をまとめたり対人関係を維持するための行動で、Maintenanceの頭文字をとったものである。このP行動とM行動の両方が高いPM型のリーダーの下で働く部下は、仕事に対する意欲・満足度が高く、精神衛生も安定しており、安全意識も高いことが明らかにされている。さらには、事故率が低いというデータもある。したがって、リーダーである方々には、P行動とM行動の両方が高いPM型を目標のリーダー像として努力していただきたい。

との貴重なお話を頂きました。

グループワーク

グループワークの様子

 昼食を挟んだ安全情報交換会では、電源開発株式会社殿のご要望を踏まえて、 「リーダーシップのスキルアップと組織の安全」と題し、熊本大学教育学部附属教育実践総合センター教授 吉田 道雄 様のご指導の下、原子力事業本部の中核リーダー約20名が参加したグループワークを行いました。

 

講演会及びグループワーク終了後のアンケートでは、

●分かりやすく、参考になった。   
●対象を広げて、今後も職場全体でこうした取組みをやってもらいたい。
●一人ひとりに安全とは何かを、じっくりと考えさせることも重要。
●リーダーシップの具体的な例、実効性を実感できれば、さらに有意義。
●リーダーシップと原子力安全を、どのように関連させていくのか、勉強したい。

などのご意見 ・ご感想をいただきました。

以 上

 

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