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(財)電力中央研究所 横須賀地区にて
第101回安全キャラバンを実施
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平成19年12月21日、神奈川県横須賀市にある(財)電力中央研究所 横須賀地区において、第101回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

全講演会の様子

 

(財)電力中央研究所、横須賀地区野の職員、および協力会社の社員約60名が出席されました

 講演会の冒頭、(財)電力中央研究所 横須賀運営センター所長 佐藤 昌喜様から、

 「電中研の横須賀地区内には3つの研究所があり、高電圧・大電流の電気、高圧ガス、薬品などを使用した多彩な研究活動を展開している。当然、その中には危険要因や有害要因が数多く潜んでいる。そのため、当地区では、設備の安全対策確保や作業手順マニュアル作成、薬品の取扱いについての実験グループ毎の勉強会、設備の設置にあたっての事前安全検討会、安全衛生委員会など、さまざまな安全管理活動を展開し、業務委託先も含めた一人一人はもちろん、組織全体が一丸となって安全の確保に取り組んでいる。 しかしながら、安全管理において「これでよし」と考えることは禁物です。重大事故に至らなくとも、毎年ヒヤリハット事象が報告されており、一層の安全管理を図っていく必要がある。本日は所外の専門家の方々から貴重な情報をいただけることと思いますので、是非とも当地区の今後の安全管理活動に役立てていければと考えている。」 とのご挨拶をいただきました。

 

 ご挨拶の後、日本ヒューマンファクター研究所 研究開発室長 石橋 明 様から「ヒューマンファクターと安全を考える」と題してご講演いただきました。


講演では、

 日本ヒューマンファクター研究所
研究開発室長 石橋 明

◆電中研横須賀地区では、かなりフラットな研究所組織が並列に活動していて、常に新しいことに挑戦している。ラスムッセンのSRKモデルでいえば、ナレッジベースの活動を日ごろ展開している。前例がない、ルールがない、チェックリストがない。このような状況下において、安全性を維持するためには、常にリスクアセスメント活動を展開することが必須である。


◆ヒューマンファクターの視点から安全を考え、従来の墓石安全から予防安全へと安全手法の転換が必要とされている。横須賀地区での事故事例は、大事故や人身事故は殆どないものの、軽微な事例は再発している。このことは、起こった事故から教訓を得て再発を防ぐという従来型の墓石安全では、安全性を維持できないことを物語っている。日常業務の中に潜む危険因子を敏感に検知して事故を未然に防止するための予防安全手法を展開することが必要となっている。その具体的取り組みが「リスクアセスメント」である。


◆これまでの交通事故をはじめとする産業界における事故事例を見ると、類似の原因で繰り返されていることに気が付く。それは、事故原因とその背後要因を探求して有効な再発防止対策が打たれていなかった証拠である。事故事例をヒューマンファクターの視点から詳細に調査して有効な対策を構築することが求められている。そのためには、ヒューマンファクターについて正しい理解をもつことが望まれる。航空界でも、ヒューマンファクターへの取り組みは、古くから盛んに採り入れられて、安全管理システムに組み込まれている。

◆このような視点から、リスクアセスメント活動を組み立てていくことによって、安全管理システムが構築されていく。そのためには、安全文化の基盤が必要とされている。組織全体が、安全の重要性を理解していて、それが自然に行動となって現れてくる状態が本物の安全文化である。「事故が起こってからでは遅い」という発想のもとに、リスクアセスメント体制を構築することが必要である。


との貴重なお話をいただきました。

講演会終了後のアンケートでは、

●体系的、合理的な安全講演として大変役に立ちました。研究・実験業務はやり直し、練習が効くが、安全確保はやり直しが効かない。過去に、現場の安全確保にプレシャーを感じていたことがありますが、やや漫然とした安全意識でした。人間の脳(情報処理)がシングルチャンネルは印象に残りました。
●日ごろ実験を行っていることから。安全には人一倍気を使うよう心がけており、本日のヒューマンファクターと安全のテーマに大変興味がありました。短時間で分かり易く、安全文化の育成が非常に重要だと感じることができました
●安全というのは、奥深く、永遠の課題だと思いますが、安全文化を築けるよう意識を持ちたいと思います。
●リスクマネジメントをはじめ関連事項を非常にわかりやすくご説明いただきました。本日は、出席して本当に良かったと思います。弊所内でもリスクマネジメント等に関して議論されていることも多く、今回のご説明いただいたことを今後に生かしていきたいと思います。
●安全文化について、大変良く理解できました。「トップダウン」と「ボトムアップ」の両方のバランスが必要なこと、どちらが先行しても所定も域に達しない。また、それを実践できるような雰囲気で作り上げることが、結果的には「個人」と「組織」の両方のパワーアップにつながるため、「安全文化」の醸成には、「インセンティブ」が働くことになると思われる。
●とても分かりやすく安全文化の考え方をお話頂きありがとうございました。日常の業務で自分なりに安全に気をつけているつもりでしたが、組織の文化として根付くことにより、さらに自分自身の周りでの安全も向上するということを再認識しました。このためには、エラーの報告に対する考え方を変えるというお話は、目からうろこがとれた様な思いがしました。
●大変分かり易く説明していただきありがとうございます。これからの安全文化の環境つくりに役立てて生きたいと思っています。エラーを罰せず、教訓とする風土が大事と思いました。

などのご意見 ・ご感想をいただきました。

この後、日本原子力技術協会 NSネット事業部計画G 浜田 潤GLより当協会の活動概要の紹介を行った。

安全情報交換会

安全情報交換会の様子

 安全情報交換会では、(財)電力中央研究所からご要望のあった「JAEA大洗研究開発センターにおけるリスクアセスメントの取り組み」について、日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センター 安全管理部 安全対策課長 野村 紀男様においでいただき、詳しく紹介をいただきました。
 紹介の後、上記の取り組みについて意見の交換を行いました。

 

以 上

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