セミナー終了後のアンケートでは、
(1) 講演について
●安全文化の確立に向けて各企業なりに取り組み、労働災害、設備損傷などの被害を無くす努力を行っている立場からは、事例を基としたポイント解説が有効であると感じています。その様々な点では首藤講師の講演内容はわかり易く、有意義な事例も紹介されていたと思います。大企業における“決まりごとを守る”行為は時に、個人の認識の違いから失敗に繋がることが多々有りますが、少しでも無くすことができる様に努めたいと思いました。
●問題点が、ルールを守らないということではなく、わかりにくいルール、不要なルールが多いことであること、守りにくいルール、一方的に現場を知らない側から作られたルールがあることであるという点が勉強になった。また、ルールに対して、逸脱の常態化が安全文化上、非常に問題となっていることは、大変重要で、問題の本質であることがわかり、非常に参考になった。
●チャレンジャー事故・JCO事故、共に事故に至るまでには数々のプロセス(回避できる)があったはずである。なのにどうして、事故は起るのか、安全を軽視・無視する訳ではないのに事故は起る。ルールに縛られる、縛られるが故に身動きがとれずそれを排除しようとする。その行動がヒューマンエラーへと発展するヒューマンエラーの背景には会社の経営方針がある事、今回の講演を聴いて考え直すこと再認識することが沢山ありました。安全についてのヒントを沢山頂きました。ありがとうございます。
●まさに、現在、ルールが複雑で多すぎる、人手が足りないので改革も出来ないという、悪いループに落ちていっています。今回の内容をぜひ活かせる様考えて行きたいと思います。
●トップの安全に対する姿勢の大切さ、ルールとは厳格に守る。守れないルールは直す、など大切なことだと感じた。
(2)
体験学習について
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鉄道事業の体験学習でしたが、原子力発電事業におけるヒューマンエラー防止の取り組みに共有する部分が多く存在し、有意義な研修でした。安全確認、指揮命令、正確な操作、適切な報・連・相、設備・インターロックの改造、改善など、数限りなくなりますが、一方で人材の育成、特に意識の向上が大切であると感じました。また、管理職としての実践力も必要であると認識しました。
●JR東日本の安全に対する、並大抵でない取り組み、また、関口講師の熱意がひしひしと伝わってきて、体験学習では喉が痛くなるほど真剣に取組むことが出来た。感謝。JRの事故の歴史は貴重な財産であり、多くの人達に知ってもらいたい。
●机上では分かっていても、現場で事故にあった場合に日常から訓練していないと何も出来ないことを痛感した。習うより慣れる、体で覚えることの重要性、また、自分達で日頃から議論することの重要性を感じ、これからの業務で少しでも広めていきたい。
●電力とは違った業種とはいえ、安全文化の重要性、安全の基本は同じであり、その心構えは同じである。JRにおける緊急時の対応、ホームでの転落者救出など、実際に体を動かしてみて、初めて分かる安全の基本、管理者としての心構えを経験・勉強することができて大変参考になった。
●前日の講演の内容も引用しながら体験学習を行っていただき、良い経験となった。盲目的にルールを守れといっても守れるものではなく、自分がルールを守らなければどうなるのか。その場の全ての責任は自分にあるという意気込みが必要だということが良く分かった。私は現在研修業務に従事しているが、先生の熱意を生徒が感じるようでなければいけないことが良く分かりました。
など、多数のご意見をいただきました。 |