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ニュークリア・デベロップメント株式会社にて
第93回安全キャラバンを実施
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平成19年3月2日、茨城県那珂郡東海村にあるニュークリア・デベロップメント株式会社において、第93回安全キャラバンを実施しました。(安全講演会は、三菱原子燃料株式会社と共同で3月1日に開催)

安全講演会

安全講演会の様子

 

ニュークリア・デベロップメント株式会社の社員約20名が出席されました。

 講演会の冒頭、三菱原子燃料梶@代表取締役副社長 針山 日出夫 様からご挨拶を頂きました。

 ご挨拶の後、日本原子力技術協会 成瀬理事より当協会の活動概要を紹介し、引き続き、京都大学大学院 人間・環境学研究科教授 学術博士 杉万 俊夫 氏から「「学習する組織」による安全文化の醸成」と題してご講演頂きました。

講演では、

京都大学大学院 人間・環境学研究科
教授 学術博士 杉万 俊夫 氏
「管理する組織」に加えて、「学習する組織」という発想が求められている。原子力組織の安全文化醸成もしかり。従来、組織の側にも、また規制する側にも、「組織管理」の発想こそあれ、「学習する組織」という発想は乏しかったのではないか。
「学習する組織」とは、組織のメンバーがよく勉強する組織のことではない。いかなる職場にも組織にも、数多くの「自明の前提」(暗黙の了解)が存在している。だからこそ、職場や組織の活動もスムーズに進む。しかし、同時に、職場や組織の意思決定や活動は、自明の前提に縛られてもいる。とくに、過去に例のない新しい問題に直面したとき、あるいは、今までにない新しい活動が求められるときなどには、自明の前提が手かせ足かせになりかねない。
自明の前提は、それが自明なだけに、ことさら意識にのぼることもなければ、あらためて言葉で表現されることもない。つまり、自分たちが立脚している自明の前提には気づきにくい。自覚せぬまま100%従っている ---- それが自明の前提だ。
「学習する組織」とは、皆が立脚している自明の前提に気づけるようなコミュニケーション、そして、自明の前提という縛りからフリーになれるようなコミュニケーションを行える組織のことである。「学習する組織」の理論を提起したピーター・センゲの著書は、過去10年間で米国の経営学会に最もインパクトを与えた著作の一つにあげられている。
変化が大きい時代、そして、グローバリゼーションという未知の経験にさらされる時代にあっては、従来の自明の前提に縛られることなく、自明の前提に気づき、それを塗り替えていくことが必要だ。また、若年層を中心に、トップダウン型の管理組織には抵抗感が強くなっている。その抵抗感を減らし、前向きのベクトルをつくるにも、学習する組織、すなわち、互いの思考をぶつけあい、「あっ、そうか、そう思いこんでいたけど----」というフレッシュな経験ができる組織が求められている。 今回の講演では、「活動理論(activity theory)」を援用して、原子力組織で「学習する組織」を実現し、安全文化を醸成する方途を探った。

との貴重なお話を頂きました。

講演会終了後のアンケートでは、
●今までの見方をちょっと変えてみる、異なった視点からも物事を捉えてみる、という柔軟な思考が必要ということだと思う。そういった視点から気付いたちょっとした気付きを生かせる環境を醸成し維持していくことが重要であり、また、気付きを積極的に発信できるような自分自身への意識付けも重要と感じた。
● 「継続的改善」を維持する上で「異質性」はオープンであるべきもの、とのお話は印象に残りました。異質性を当社の安全活動にどのように取り入れていくか、今後の検討課題にしたいと考えています。
● 『小さな気付き』を『小さな試み』に着実に結びつけることの重要さ、特に結びつけるためにマネージャーが果たすべき役割の重大さを改めて認識させて頂きました。『学習できる組織』に変身させ、安全文化醸成に向けて参考にさせて頂きます。
● 日頃何気なく「活動」や「組織」という言葉を使っていますが、それらの持つ深い意味、背景にあるものを改めて認識することができ、感銘いたしました。「小さな試み」は、安全上の小さな改善を積み上げる活動として取組んでおりますが、出来るものと出来ないものがあり、活動が先細りになることを懸念しております。ビジョン(夢)の実現の為にも、やはり主体から変わるような組織の変革が、ある時点では(ステップアップとして)必要ではないか、という気がします。

などのご意見 ・ご感想をいただきました。

安全情報交換会

安全情報交換会の様子

 安全情報交換会では、ニュークリア・デベロップメント株式会社からご要望があった「高速実験炉「常陽」における保守業務支援」について、独立行法人 日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センター 高速実験炉部高速炉第2課 副主幹 礒崎 和則 氏 及び株式会社NESI 副主任 瀬谷 義一 様 氏においでいただき、詳しくご紹介頂きました。 紹介の後、上記の取組みについて意見の交換を行いました。

以 上

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