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 平成18年11月16日、東京都港区にある原燃輸送株式会社において、第89回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

安全講演会の様子

 安全講演会には原燃輸送株式会社の社員 20 名が出席されました。

 講演会の冒頭、原燃輸送株式会社 取締役社長 梶井 孝泉 様から「安全というのは、かなり高いレベルに来たという満足感に浸り始めると、もう原子力安全文化はほころびかけている。これはイギリスのある学者の言葉である。本日は、ある意味で安全に対するネジを巻き直すきっかけの日にしたいと思うので、宜しくお願いしたい。」とのご挨拶を頂きました。

 ご挨拶の後、浜田NSネット事業部部長より活動概要を紹介し、引き続き、コンピュータソフト開発(株)主管 小島 重雄氏から「コロンビア事故の教訓と組織の安全風土」と題してご講演頂きました。

講演では、

コンピュータソフト開発(株)
主管 小島 重雄 氏

○スペースシャトルの事故原因に関する技術的問題、組織的問題、財政的問題、プロジェクト運営上の問題等について、 事故が何故発生したのか、調査報告書の分析結果を紹介いただいた。また、事故の物理的原因として断熱材落下による左翼前縁の熱防護システムの裂目、組織的要因として安全情報の伝達を妨げたり、専門的意見の相違を抑圧する組織的障壁があったこと、計画を横断的・統合的に管理していないことや組織の規則に則らない意思決定プロセスの存在などがあった。

○事故原因の一つとして、NASAの組織的な問題がこの事故報告書では、大きく取り上げられており、NASAの安全文化の欠如が、この事故の大きな原因になっていることを紹介いただいた。また、事故の教訓として、@組織文化、安全文化の実態把握と改善、A独立した安全評価体制、Bリスク情報の伝達・利用の改善が必要であった。

○コロンビア事故報告書は、我が国の安全文化、安全風土の改善に対しても、非常に参考となる教訓、改善策を提示しており、今後、我が国の原子力における安全文化醸成のための方法を説明いただいた。また、米海軍の良好事例(ミスからの学習、少数意見の奨励など)に言及し、組織の安全風土を構築する方法として、@意思決定プロセスの民主化、独立安全技術組織の導入、A誤った意思決定を招く組織風土のチェック、B後追い的対応ではなく、リスクの予見とリスク対応能力の準備と組織化が必要である。

との貴重なお話を頂きました。

講演会終了後のアンケートでは、
●事故に係わる具体的な内容が多く、興味深く聴かせていただきました。

●他業界の安全に対する取組みを聞くことができ、非常に有意義であった。コロンビア号の断熱材剥離に対するマネジメントの経過については、詳細に説明していただいたので興味深く、また、マネジメントの重要性について再認識することができました。業界が違っていても、安全に対するアプローチは同じであり、参考となった。時間があれば、運航再開までの話も聞いてみたいと感じました。

●スペースシャトルの事故分析と、安全文化に係わる組織としての教訓について、多面的かつ掘り下げた評価例の紹介をされ、原子力関係者にとっても直接あてはまる内容で、きわめて有益でありました。形状記憶合金の例えが組織風土にもあてはまるということが、面白く感じました。この手の話を繰り返し広く伝えていくことが、大切であると思います。


などのご意見・ご感想をいただきました。

安全情報交換会

安全情報交換会の様子

 安全情報交換会では、原燃輸送 ( 株 ) よりご要望があった日本核燃料開発鰍ノおけるピアレビューで良好事例として抽出された「「ヒヤリ」「ハット」報告」について日本核燃料開発 上席主幹研究員 若島 喜和氏においでいただき、詳しくご紹介頂きました。紹介の後、上記の取組みについて意見の交換を行いました。


以 上

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