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第79回安全キャラバンを実施
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 平成18年2月10日、茨城県日立市にある株式会社日立製作所 日立事業所において、第79回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

 安全講演会には、(株)日立製作所および関連会社の社員約160名が出席されました。


 講演会の冒頭、(株)日立製作所 日立事業所 事業所長 丸 彰 様より「原子力は非常に多システム・高度なもので、また、多くの人が携わっている仕事のひとつである。その中で大切なものは、お互いに学びあい、知識を共有することであるが、特に重要なことは同じ失敗を繰り返さないということである。今後、世界的にも原子力が基幹となり新しい発展をしていく中、我々日本のメーカが活躍していかないといけない。」とのご挨拶を頂きました。

 

安全講演会の様子

ご挨拶の後、NSネット事業部長より、日本原子力技術協会の活動方針やNSネット事業部の活動状況を紹介し、引き続き、東京大学大学院 工学系研究科 教授の中尾 政之様より「失敗の知識をシステムに織り込む」と題してご講演頂きました。

中尾 政之 氏

講演会では、失敗知識の活用事例などを交え、以下の通りご講演頂きました。

●失敗経験から得られた教訓を基に原因を分類すると41項目に分類でき、すべての失敗がここから起こる。この41の項目を理解すれば、過去の失敗を無駄にせず活用できる。
●失敗事例を収集するのは極めて簡単。その中から、共通的で反復的に一般的な知識を抽出し自分の現在の危険状況へ知識を適用することが重要である。しかし、まったく要求事項が同じ事例は少ないため、上位概念に昇って考えなければならない。
●有用な知識・情報は入手できるけど類似点に気づかず、それを自分で一般解から特殊解に展開できない人が半分ぐらいいる。これは極めて問題である。上位概念に上がれない人に対しては得た知識を脳に刷り込むようなシステムの取り入れや、問題(要求機能)設定訓練、技術員版危機予知訓練のような教育が有効である。
●ヒューマンエラーを防ぐために、自動の失敗回避システムを構築することは大切なことである。しかし、想定外の事象が起きたときなど最後の安心・安全の決断は、全体像が理解できる人間が行う必要がある。
●仕組みをつくる人は、ますます賢くなるけど、便利なシステムを使うだけの人は、ますます頭を使わなくなっていく。失敗はシステムで防ぐことができるようになるが、人間が二極化してしまうということが大きな問題である。

などの貴重なお話を頂きました。  

講演会終了後のアンケートでは、

●自分が入社した頃に、先輩から本質的な「何故」を考えるように教育された記憶がある。本日の講演を拝聴し益々その必要性を後進の者たちに伝えていかないといけないと感じました。とにかく、自らの脳で考える癖をつけることが重要と思う。

●何をどう考えればよいのかのヒントは得られたと思うが、実際に具体的なスキームに今回の講演を反映するのは何となく難しそう。個人のパフォーマンスが管理側の思惑通りならないと思う。
●データベース化する中で、一般解化することが、大切であることが役に立った。皆にわかりやすい言葉で伝えることに努力していきたい。

などのご意見をいただきました。

安全情報交換会

安全情報交換会の様子

野高 昌之 氏
  安全情報交換会では、(株)神戸製鋼所 機械エンジニアリングカンパニー エンジニアリング事業部エネルギー原子力機器本部 高砂機器工場 製造室 次長 野高 昌之様においで頂き、神戸製鋼所における知識・技能継承についての問題点や取り組みなどの活動について詳しくご紹介頂きました。
また、日立製作所 品質保証本部室長 和田則明様および原子力品証部主任技師小田倉満様より日立製作所殿の技術伝承の取り組みとして品証トレーニングセンタを活用した実践実習や、検査技術向上を目的としたエキスパート育成の取り組みについて紹介がありました。

紹介の後、上記の活動や取組みについて情報や意見の交換を行いました。

(2)その他
NSネット事業部の有する原子力安全文化醸成に関するデータベースや情報などについてNSネット事業部より紹介しました。


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以 上

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