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 平成17年11月17日に東京都港区の東京グランドホテルにおいて、会員の管理者クラスを対象に第10回管理者セミナーを開催し、約120名の方に参加いただきました。  今回のセミナーは、野田専務理事の挨拶に引き続き、ヒューマンファクター及びヒューマンファクターに影響を及ぼす組織要因と、その根底にある安全文化にフォーカスした2つの講演を行い、その取り組みについて会員間で認識を共有しました。

講 演

関東学院大学教授 労働科学研究所
研究主幹 井上 枝一郎 氏

 

第一部

演題:「ヒューマンファクターズと安全文化」


講演では、ジャンボ機正面衝突事故など多数の事例を引用して、事故の裏に潜む背景要因、中でも特に人的要因について解説が行なわれた。

●人間行動は知覚⇒認知⇒判断⇒行動のパターンによって成立しているが、知覚機能において代表されるように、見たいように見、聞きたいように聞くという特性を必然的に内包しており、この特性と環境条件とのミスマッチとがヒューマンエラーだとの認識が重要であると解説された。

●したがって、ルールを作る場合には、人間の特性を考慮して人間が守る事ができるルールを作らなければならない。

●つまり、ヒューマンエラーは原因ではなく結果であり、ヒューマンエラーを呼び起こす事象が主原因であると考えるべきである。

●人間行動の揺れは必然であるとの認識を組織内全員が共有し、当事者責任論を排除するとともに、組織要因や環境などの制御できる対象について全員で工夫して、ヒューマンエラーが発生しても事故に至らないようにするという共通理解が大切である。

以上のような内容で、人間の行動の危うさとそれを認識した上での安全文化の醸成の重要さなどについて、ご講演をいただきました。

JR東日本パーソネルサービス
研修事業部長 関口 雅夫 氏

第二部

演題:「事故の失敗から学ぶ〜安全への企業風土〜」

講演では、過去の鉄道事故の教訓から

●業務上の責任者に関わる事故事例から「ほう・れん・そう」 が重要であり、管理者は正確な指示・命令が出せるか、部下に解説できるか、さりげない支援を行っているかをチェックすべきである。

●縦割り組織の弊害が事故を起こす。組織間の隙間管理が重要である。

●現場の指揮者は誰か。指示・命令系統を明確にする事が大切である。

●設計者は現場に行き、現場を観て、現場のやり方を知る必要がある。

●経営者は安全を経営の最重要課題とし、安全を守る姿勢から安全を先取りする施策へと展開していく事が重要である。

など、今後の安全な風土作りへの参考となる講演をいただきました。

 

講演終了後のアンケートでは

<関東学院大学教授 労働科学研究所 研究主幹 井上 枝一郎 氏の講演>

●大変貴重なご講演であった。特に人間の行動パターンの基本をよく整理できた。ヒューマンエラー防止、再発防止策立案時のヒントが得られた。

●技術屋からは距離感のある「ヒューマンファクター」の分野について様々な事例を引用され、わかりやすく説明して頂き、安全に対する取り組みの参考になった。

<JR東日本パーソネルサービス  研修事業部長 関口 雅夫 氏の講演>

●「ほう・れん・そう」、コミュニケーションの重要さを、改めて認識できました。

●事故調査に携わられた豊富な経験から現場視点に立った原則の重要性を説かれ、大いに有益でした。管理者として自ら部下と接する大切さを痛感しました。

など、多数のご意見をいただきました。  

 

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