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・ 伊方発電所1号機及び2号機の中央制御室とタービン建屋をご案内頂いた感想としては、以前の原子力発電所はともかく安全に発電出来れば良いといった程度だったのに比べ、大変行き届いた配慮があらゆる面で為されていることです。原子力発電もよくここまで成熟したかとの感がありました。具体的な例として、運転操作性、保守容易性及び安全性に対しては、恒久設備としての足場、弁・計装の保護カバー、定検時に用いる1号機と2号機を隔離するパーティション、ヒューマンエラーを予測してその予防処置として、色による1号機と2号機の識別、スイッチカバー、色彩マグネット・タグによる状態識別、各システム/機器に対する当事者意識高揚を目的とした顔写真入りの掲示板、使用資材の識別箱、使用していないクレーン・フックの養生に代表される整理、整頓、掃除、清潔(4S)の徹底等が見受けられました。

・平成17年度業務計画としてまとめられたマネジメント・システムズ・プログラムは品質目標として、今年度は設備利用率を 85.9 %以上に向上し、保全計画の見直し・保全の適性化等をあげられ、環境目的としては平成 22 年度迄に設備利用率を 90 %以上に向上することによって CO 2 発生の削減に貢献するなど、企業活動の本質を見据えたものでありました。プログラムのなかに労働安全衛生目標が 明示されていないのは、四国電力株式会社全体としたは平成16年度に11件の労働災害があったのに比べ当伊方発電所では平成13年 5月26日以来無事故、無災害を続けておられる故と推察いたしました。

・四電グループ技術力高度化計画につきましては、相互評価グループ内でも色々な見方があり、 PDCA サイクルでみれば D が進行中で結果を待ってとの意見が大勢でした。オブザーバーとしての私の見方は、昨年12月から本年1月に本社考査室が行なった内部監査、本年1月から6月の原子力安全基盤機構による 3 号機の定期安全管理審査及び本年2月から3月に行なわれた保安院による第4回保安検査の報告書を精読させて頂いた結果、 PDCA が概略廻っていると判断致しました。何れの報告書も高度化計画の実施状況について関係会社及び協力会社との連携を監査し不適合事項は無かったとの結論を記載していました。特に原子力安全基盤機構の報告書は伊方発電所が昨年11月に行なった第二者監査についても引用しています。私は保守的な電力業界にあって、自らの保守技術を高め、原子力安全を確保していこうとしている伊方発電所の姿勢を高く評価したいと思います。又、日本原子力技術協会の相互評価の報告書には「良好事例」と「改善提案」の二つの分類しかありませんが、「特記事例」とか「参考事例」とかの分類を新たに設けてこのような事例を紹介されても良いのではないでしょうか。相互評価では上記機関が既に行なった監査・検査結果を参照する、或いは事前にそれらの結果を入手して相互評価の計画を立てることも考えられたら如何でしょうか。

・原子力安全のための予防処置は「予防処置検討会」、「ヒューマン・ファクター検討会」及び「定検総合会議」等で検討、実施されていました。美浜3号機の復水管破断事故について公表されている情報から、復水管は原子炉施設に分類されているものの、私は個人的には、事故の本質は労働災害・事故だと思っています。ただ、例えそれが労働災害・事故であっても、原子力発電所内であれば世間は原子力事故と区別して受けとめるわけではないので、労働災害・事故を防ぐことは同様に大変重要なことであります。労働安全衛生マネジメントシステムにおける「危険源の特定」、「リスクアセスメント」及び「リスク管理」の手法、更には HAZOP ( Hazard ; Operability Study )の手法を活用されることを検討されてもよいのではないでしょうか。
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