1.対象事業所 (所在地) |
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ニュークリア・デベロップメント株式会社(茨城県那珂郡東海村)
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2.事業所の概要 |
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ニュークリア・デベロップメント(株)(以下「NDC」という。)は、三菱重工業(株)高砂研究所東海試験場と三菱原子力工業(株)(現三菱重工業梶j東海研究所のそれぞれの業務を継承することにより、原子燃料、原子炉材料及び原子燃料サイクル分野の研究開発専業会社として、1990年(平成2年)4月に設立され、1998年4月、三菱重工業(株)原子力応用技術部の業務(放射性廃棄物処理処分関連等)を全て移管受けし現在に至っている。
NDCは、原子力発電所および原子力関連施設で使用される原子燃料、原子炉構成部材、化学、放射線等の分野において、安全性・信頼性及び性能の向上を目指した各種試験研究並びに実証研究を行っており、原子力特有の技術を蓄積していくとともに、得られた成果を新たな分野へ適用することとしている。
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3.レビューチームの構成及びレビューの方法 |
Aグループ: |
(財)電力中央研究所、日立造船ディーゼルアンドエンジニアリング
(レビュー分野:組織・運営、放射線防護) |
Bグループ: |
富士電機システムズ梶ANSネット事務局
(レビュー分野:教育・訓練、運転・保守、作業管理、特定評価項目) |
レビュー方法:上記分野について、現場観察、関係者との面談および書類確認 |

ニュークリア・デベロップメント(株) |

レビュー状況 |
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4.レビュー結果 |
(1)主な結論 |
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今回のNDCに対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で直ちに改善措置を施さなければ、重大な事故の発生に繋がるような項目は見出されなかった。 |
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NDCにおいては、社方針、社員行動指針、コンプライアンス指針及び環境方針を定め、「原子力の安全確保を全てに優先させる」ことを明記している。これらの方針に基づいた幅広い積極的な安全活動を実施していることを確認した。 |
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今後、NDCは、現状に満足することなく、なお一層の安全文化の向上を目指して更なる自主保安努力を継続していくことが望まれる。 |
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(2)良好事例及び改善提案 |
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今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。一方、NDCの安全文化を更に向上させるため、いくつかの提案を行った。
良好事例*1と改善提案*2の一覧は次のとおり。 |
○良好事例 |
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レビュー分野 |
良好事例の概要 |
組織・運営 |
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教育・訓練 |
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技術伝承を目的とした「伝承電子化活動(e-伝活動)」 |
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指導員による協力会社社員へのOJT教育評価と今後の取り組みへのフィードバック |
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運転・保守、作業管理 |
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「事前安全検証活動(設備KYK/試験KYK)」の効果的改善と活動の強化 |
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○改善提案 |
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レビュー分野 |
改善提案の概要 |
組織・運営 |
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教育・訓練 |
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教育体系の整理とスキル・ディベロップメントへ向けた取り組み |
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運転・保守、 作業管理 |
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「事前安全検証活動」(設備KYK/試験KYK)の是正処置結果の記録上の改善 |
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5.相互評価報告書 |
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相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。
●相互評価報告書本文(PDF形式: 173KByte)
●参考図 |
以 上 |
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*1 良好事例 |
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当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。 |
*2 改善提案 |
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原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。 |
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