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新宅 薫 氏 |
講演会では、
中国電力 ( 株 ) の原子力発電事業の概要紹介を行うとともに、 平成15年秋から始まった国の新検査体制下での島根原子力発電所における定期検査実施状況、並びに不具合対応等を品質保証面から見た取組みの実例として紹介があり、国民を更に安心できるようにするために原子力発電事業者が担うべき品質保証活動の考え方・進め方について講演頂きました。
『原子力は、放射能内包リスクが存在するため、産業活動として極めて高い倫理性と透明性が求められる。最近の臨界事故や不具合隠し問題等から、国民は設備の検査結果から安全と聞くだけでは納得しなくなっており、「安心」をキーワードとして考えなければならない時代になっている。
これまで、「安心」を判断する材料として、設備的な安全対策やヒューマンエラー防止の取組みなどを、また、トラブルの度に「安全安定運転を積むことで信頼回復を図る」と言ってきたが、これらは既に訴求力を失っている。
これからは、安全なのは当たり前、それでもトラブルは起こり得るが、それにどう対応するか、その処理プロセスを仔細に見ていただくことで信頼を得ていくようなスタンスが必要である。時代が求めるのは、活動のプロセスに信頼が置けるかの証拠であり、これを具現化するのが「品質保証」の活動である。事業者は、説明責任を果たすこと、自主保安体制をしっかり構築し運営していくことを決意しなければならない。』
とのお話をいただきました。
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