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日本原子力研究所 大洗研究所 に対する
相互評価(ピアレビュー)結果の概要について

2004年 10月22日
N S ネ ッ ト

 2004年8月31日(火)から9月3日(金)までの4日間にわたり、日本原子力研究所 大洗研究所に対して相互評価(ピアレビュー)を実施しました。概要は以下の通りです。


1.対象事業所 (所在地)
 日本原子力研究所 大洗研究所 
(茨城県東茨城郡大洗町)

2.事業所の概要
 大洗研究所は、1967年4月に設置され、材料試験炉(JMTR)を用いた原子炉用燃料や材料の研究開発支援、ラジオアイソトープの産業面への利用のための技術開発が行われてきている。また、原子力エネルギー利用の多様化を目的とした高温ガス炉の研究開発のため、高温工学試験研究炉(HTTR)の建設を1991年3月に着手し、1998年11月に初臨界を迎えた。
  現在、大洗研究所では、JMTRを用いて原子炉高度化のための燃料や材料の各種試料の照射等が行われるとともに、HTTRの運転試験などによる高温ガス炉技術の基盤確立・高度化のための研究開発や核熱利用システムの研究開発、高温工学に関する先端的基礎研究が進められている。

3.レビューチームの構成及びレビューの方法
Aグループ: 電源開発(株)、日揮(株)
(レビュー分野 : 組織・運営、緊急時対策、教育・訓練)
Bグループ: 北海道電力(株)、(株)東芝
(レビュー分野 : 運転・保守、放射線防護)

Cグループ: 日本核燃料開発(株)、NSネット
(レビュー分野 : 重要課題対応)

レビュー方法:上記分野について、現場観察、関係者との面談および書類確認



大洗研究所


レビュー状況

4.レビュー結果
(1)主な結論
今回の日本原子力研究所 大洗研究所に対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で直ちに改善措置を施さなければ、重大な事故の発生に繋がるような項目は見出されなかった。
大洗研究所において、所長をはじめ職員は、安全を第一として真摯に職務を遂行している。すなわち、安全が損なわれることになれば、結果的に研究が中断・遅延することとなり、社会の期待に応えることができなくなることを十分に認識し、モラルの維持・向上、コンプライアンス意識の醸成・向上、良好なコミュニケーションの確保等に熱心に取り組んでおられる。
今後、大洗研究所は、現状に満足することなく、なお一層の安全文化の向上を目指して更なる自主努力を継続していくことが望まれる。

(2)良好事例及び改善提案
 今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。一方、大洗研究所における安全文化の更なる向上に役立つものとしていくつかの提案を行った。

 良好事例*1と改善提案*2の一覧は次のとおり。

○良好事例
レビュー分野 良好事例の概要
組織・運営
保安点検グループによる法令等の遵守状況の点検及び支援
地元児童・生徒等を施設に招いての理解促進活動
緊急時対策
防護活動のための先駆的な環境整備
運転・保守
運転開始前の全運転員への「HTTR運転説明会」による運転・保守管理情報の共有化の徹底
「異常記録管理表」による関係者への周知及びデータベース化
放射線防護
異常時放射線監視システムによる迅速な対応
重要課題対応
先行炉の運転経験反映と自主総点検によるトラブル未然防止
不適合事象の再周知によるヒューマンエラーの低減
「異常記録管理表」の運用による職員の原子力安全意識の向上
注)太字は、主な結論に記載した項目。

○改善提案
レビュー分野 改善提案の概要
緊急時対策
連絡責任者体制の強化
教育・訓練
運転員の教育・訓練履歴の有効活用
運転・保守 
試験計画書と上位規定類との関係の明確化
請負契約仕様書への資格確認の要求の明確化
注)太字は、主な結論に記載した項目。

5.相互評価報告書
相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。

相互評価報告書本文(PDF形式: 233KByte)
参考図

以 上



*1 良好事例
 当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。

*2 改善提案
 原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。

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