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三菱電機(株)受配電システム事業所にて
第64回安全キャラバンを実施

 平成16年9月8日、香川県丸亀市にある 三菱電機(株)受配電システム事業所において、第64回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

 安全講演会には、三菱電機(株)及び協力会社の社員53名が出席されました。
 講演会の冒頭、三菱電機(株)受配電システム事業所長 柵山 正樹氏より、「当事業所では、原子力発電所に関連する製品として、高圧・低圧の開閉装置の製作を行っております。現在、北海道電力の泊発電所3号機の設計に着手した段階であり、原子力の安全性・信頼性を再認識しているところであります。
  本日の講演、情報交換会において、原子力の安全についての議論を行い、そこで得られたことを今後の当事業所の業務に活かして、更に信頼性の高い製品を設計・製作していきたいと考えております。」とのご挨拶がありました。

 

講演会の様子

 ご挨拶の後、NSネット町田事務局長よりNSネットの活動を紹介し、引き続き、東京電力(株)原子力技術・品質安全部 部長の村松 龍夫氏より、「コンプライアンスとオープンなコミュニケーションの定着に向けて」と題して、ご講演いただきました。

村松 龍夫 氏

講演会では、

 国内外のコンプライアンスが成功した事例や不成功の事例および、東電のコンプライアンス、コミュニケーションの定着に向けた取り組みについてご紹介頂くとともに、コミュニケーションエラーが原因で発生した医療事故を題材にしたビデオを視聴し、コミュニケーションを阻害する人間の特性についてご紹介頂きました。

  『コンプライアンスに関する成功事例や不成功の事例は多くあるが、その事例について学ぶことは、仮に何か不具合が発生した場合にも迅速な対応が可能となる。
  成功例としては、J&J社の薬品に毒物が混入された事例があるが、J&J社は「消費者の安全を最優先」に考え、最善の対策をとり、社の信用は著しく低下することはなかった。失敗例としては、薬害エイズミドリ十字事件、雪印乳業食中毒事件、米国のキューバ・ピッグス湾侵攻がある。これらの事例から学べることは、「会社という小さな社会の論理を社会の論理に優先」、「過去の類似事件の教訓が活かされない風土」、「ブランド名に安住した内向きの体質」、「集団思考が強い組織」が上げられる。特に集団思考は団結性、連帯性、忠実性が強い組織に見られ、それを避けるためには、批判的な意見を尊重する風土等が必要となる。
  東京電力の原子力発電所の点検データ不適切な取り扱い、格納容器漏えい率検査不正行為もコンプライアンスに関わる事例であり、東京電力としては再発防止に向け「4つの約束」を実施している。4つの約束は「情報公開と透明性確保」、「業務の的確な遂行に向けた環境整備」、「閉鎖性の打破と風通しのよい企業風土の構築」、「企業倫理遵守の徹底」である。これらの約束を定着するためには社内外とのオープンなコミュニケーションが重要と考えている。
  なお、オープンなコミュニケーションを阻害する人間の特性としては、「同調行動」、「社会的手抜き」、「不適切な権威勾配」、「こじつけ解釈」等が上げられる。これらの人間特性を理解し、対策を講じることがコミュニケーションの定着につながる。』

とのお話をいただきました。

 

講演会終了後のアンケートでは、

人間の特性がコミュニケーションに大きく影響しており、管理者としてその点を改善していくことが重要であると痛感した。今後の組織のオープン化に向け、大変参考となりました。

本日の講演で、部下に対する権威勾配を与えることの無いように注意するとともに、上司には積極的な意見具申をしていきたいと念じました。
コミュニケーションの重要性が講演、ビデオ視聴により、わかりました。良好なコミュニケーショが取れる職場つくりを行いたいと思います。

などのご意見をいただきました。

安全情報交換会

安全情報交換会の様子

三枝 努 氏
  安全情報交換会では、三菱電機(株)よりご要望があった石川島播磨重工業(株) 横浜事業所における相互評価で良好事例として抽出された「多面的、広範囲な設計検証」について、石川島播磨重工業(株)原子力事業部 品質保証部 課長 三枝 努 氏においでいただき、より詳しく紹介頂きました。

主な情報・意見交換として、

不適合の影響度と技術の不安定度の積(評価点)により設計の検証方法を決める手法は、定量的で非常に有効な手法であると感じましたが、技術の不安定度を決定するのは難しいと感じます。不安定度は、どのようなメンバーで決定するのですか。

全ての課題を本手法で摘出・評価するのは難しいと考えている。不適合を削減するため、更なる検討が必要と感じている。
なお、技術の不安定度は設計課長が決めている。例えば、先行機での事例があれば、不安定度は「1」又は「2」、初めて原子力で導入するものは「5」と言う目安で決めている。
当事業所でも後継者の教育には苦慮しているところであるが、何か良い方法があれば教えて頂きたい。
新設プラントが少なくなり技術伝承が難しくなっている。当社も後継者の育成には苦慮しており、定検工事を担当させることにより、技術の伝承を図っている。

などがありました。

 

以 上

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