舩橋氏からは企業倫理確立の重要性について宮本武蔵の「五輪書」などを例に出して分かりやすく紹介し、「経営トップが経営理念をきちんと社員に伝えていくことが重要」と講演をいただきました。
○理念は、紙で浸透し、みんながわかるものなら苦労はない。それができないためにどうしたら浸透し体得できるかと考えざるをえない。体得するには日々の鍛錬、そして稽古しかない。
○江戸の中期以降の海保青陵という儒者は、@毎朝、鏡の前で自分の顔を見る、A他人の立場に立って見る、B他人の立場や物の立場に立って考えて見る、このプロセスを経て初めて長い目で見て何が本当に自分のプラスになるのかがわかると言っている。
○仏(制度)に魂を入れるには、やはりトップが、みずからの魂を磨いていくことがなければ、全ての仕組みは動かない。経営トップがみずからの理念を体得し、体現していれば黙っていても伝わる。
○下の者が、理念とか価値というものは飾りなんだと思った瞬間、それはお飾りになる。まさに経営トップが「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」る稽古をして、みずからの身につけていくことが必要である。 |