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高原 恭介 氏
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安全情報交換会では、日本核燃料開発(株)より要望があった三菱電機(株)電力・産業システム事業所における相互評価で良好事例として抽出された「MAPLE手法による現地工事でのヒューマンエラー防止活動」について、三菱電機(株) 社会インフラ事業本部・原子力品質保証部 専任 高原恭介 氏においでいただき、より詳しく紹介頂きました。
主な情報・意見交換として、
●この手法でマニュアル、要領書等の危険要因が判明した場合、デザインレビューのようにマニュアル類へフィードバックするとともにブラッシュアップすることはあるのか。
○この手法で要領書類の強化は実施している。定検工事のように毎年同様の作業を実施している場合は事後処理でも要領書等強化までできたが、1回の工事で終わりである場合は作業者への意識付けが対策の中心となった。
●危険度の要因抽出において、評価者の経験、主観等によりバラツキが生じると思う。皆が危険と思っている作業より、このようなバラツキがある作業の方が危険だと思うが、このバラツキをどのように評価しているのか。
○そのとおりである。全ての作業者が危険と感じている作業は皆が慎重に行い、ヒューマンエラー、事故の防止に繋がる。しかし、数値が低い作業、数値にバラツキがある作業は、低い数値を評価した者がヒューマンエラーを起こす可能性がある。よって、そのような作業は監督者がバラツキの原因等を評価しカバーする必要がある。
●作業者の認識の相違、気分、精神状態等の内面的なものを評価することがヒューマンエラー防止の観点から重要と考える。
○その通りだと思う。作業者の認識の相違については、この手法で評価できると考えている。しかし、評価する部署(品質保証部)と作業者との距離が問題となっている。評価する部署が、評価した結果、作業者間で相違があるから教育、対策の実施を依頼しても、時間的な制約から十分な教育ができない場合もある。
などがありました。
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