WWW.GENGIKYO.JP 
メールでのご意見・お問い合わせはこちらへどうぞ
当サイトのサイトマップです
English version
有限責任中間法人 日本原子力技術協会  
HOME 協会の御紹介 活動状況 関連情報 問い合わせ先  
活動状況 相互評価(ピアレビュー)
全体
情報・分析
NSネット
規格基準
技術基盤


 Contents
理事部長
    メッセージ
   
活動内容紹介
ピア・レビュー
安全
    キャラバン
セミナー
NSネット
      ニュース

 

2003年4月14日

第30回相互評価(ピアレビュー)に参加頂いた
第三者オブザーバーのご意見・ご感想について

 2003年2月18日(火)から20日(木)の間で三井造船(株)玉野事業所(岡山県玉野市)に対して実施した第30回ピアレビューにおいて、NSネットの会員外からデュポン(株)安全衛生環境部長 兼 セーフティリソース 事業開発部長である竹川土夫氏に1日(2月18日)オブザーバー参加頂きました。その際のご意見・ご感想が以下の通り取りまとめられましたので、ご紹介致します。

1.はじめに
  デュポン社は、日本に合弁会社含めて工場が11ありますが、私はそれらの工場に対してデュポン社の安全衛生環境基準の普及啓蒙を行ない、最近ではデュポン関連会社だけでなく社外の一般企業に対しても安全のサービスを提供しております。業務の一環として安全監査を行なっておりますが、その業務経験に基づいて今回のピアレビューについて講評させていただきます。
 なお、今回このような機会を与えられましたことに感謝致すと共にピアレビュー開催に向けて尽力された関係者の皆様に敬意を表します。

2.ピアレビュー全般について


書類確認(左から2人目)

 

 

 第一に、評価者、受審企業である三井造船殿及びNSネット事務局が準備に多大なエネルギーを割き、真剣に対応していることに感銘を受けました。これは非常に良いことであり、特筆すべきことです。化学産業にはResponsible Careという化学産業のイメージ向上を目的として、地域との交流を推進するプログラムがあります。工場で実施されている安全衛生環境管理を始めとする総合的リスクマネジメントを地域の皆さんに紹介して、化学工場に対する理解と信頼を深めるものですが、日本を始めとして世界46カ国で展開されています。NSネット参加企業のピアレビューは先進的であり、このような活動を着実に継続実施することにより原子力関連産業全体のイメージ向上に役立つと信じます。

 

3.ピアレビューで良かった点
 相互評価制度に対する皆さんの理解度が高く、浸透していると感じました。評価者、受審企業の両者が相手を尊敬して、攻撃・防御型にならずオープンな雰囲気で意見交換ができた点も評価できます。更に、技術的に高いレベルの議論が掘り下げられ、両者が専門家の立場でレベルの高いディスカッションができていたと感じました。


現場確認(右端)

4.ピアレビューに関する改善の参考意見
 オープニングでピアレビューの目的、実行のプロセス及び結果としてどのような成果物を期待しているのかを再確認した方が良いと思います。事前準備を通じて両者が理解している筈ですが、事前準備のものと本番のピアレビューのものとは違うと思います。特に私はオブザーバーの立場として参加させて頂きましたので、ピアレビュー制度は良く分かっていますが、ピアレビュー本番までのいきさつがあまりよく分かりませんし、本番のピアレビューの目的は必ずしも正確に把握していなかったかもしれません。今後、第三者のオブザーバーの参加を継続するにあたり、これらを明確にしたら如何でしょうか。具体的な事例を申し上げますと、「安全と品質保証」というところで気にかかるところがありました。ピアレビューの中心的テーマは安全だろうと思いますが、三井造船殿は原子力産業に対して機器を納入するという立場ですので、議論が製品の品質保証に傾いていたという印象を持ちました。これも重要な議論ですが、受審企業の安全管理はどうかという点の確認を主な目的とするピアレビューの趣旨から逸脱してはいないかなとの印象を持ちました。 そのような観点から、相互評価の目的を最初に確認することが必要と感じました。
 
ピアレビューの対象範囲を明確に規定した方が良いのではないでしょうか。オペレーション全体を総合的に網羅していたように感じられたが、受審企業の管理システムの確認を行ない、その管理システムを機能しているかどうかを裏づけるためにオペレーションを参照する方が判り良いと思いました。どちらかというと日常のオペレーションをベースにした議論が多いと感じました。第三者のオブザ―バーが参加する場合、管理システムとその実態についての議論のバランスを考慮したら良いのではないかと思います。

5.三井造船(株)玉野事業所について
 業態としては、整理・整頓・清掃が難しいと思いますが、整理・整頓・清掃が素晴らしかったことに感銘しました。
 安全、環境、業務倫理に関する方針啓蒙のための小冊子やコンピューターのスクリーンセーバーに安全関連情報を掲載する等の活動を通じて、現場の職務規律が高水準に維持されていると認識しました。

 

6.オブザーバー:竹川 土夫(たけかわ くにお)氏

(1) 参加ピアレビュー(レビュー対象)
    第30回ピアレビュー(三井造船(株) 玉野事業所)

(2) 参加スケジュール
    2003年2月18日から2月20日のレビュー期間の内
    18日の一日間

(3) プロフィール

  ・職   業:デュポン(株) 安全衛生環境部長 兼 セーフティリソース 事業開発部長

  ・主なご経歴:中央大学商学部卒業
           日本フィリップス株式会社 購買事業部 部長、人事部長 兼 総務部長歴任
           デュポン ジャパン リミテッド(現デュポン株式会社)宇都宮事業所総務部長、
           安全衛生環境部長、 兼 セーフティリソース 事業開発部長歴任

 

  ・その他の役職:日本レスポンシブル・ケア協議会企画運営委員会幹事会委員
            日本レスポンシブル・ケア協議会国際委員長
            中央労働災害防止協会「働く人の安全と健康」編集委員
            中央労働災害防止協会「労働者の高齢化に伴う労働能力の変化
            及び安全衛生上の配慮に関する調査研究委員会」委員
            高圧ガス保安協会安全文化研究会委員
            JIS Z7250「化学物質安全データシート(MSDS)」原案作成委員
            化学工学会安全部会委員
                                                           

以上

[↑]PageTop

HOME協会のご紹介活動状況設備稼働状況関連情報ご意見・ご質問

Copyright © 2005 Japan Nuclear Technology Institute, All Rights Reserved.