
面談の状況を確認する
オブザーバー(右奥)
|
(3)面談について
事業部長/副事業部長のようなトップとの面談は、スケジュールとしてはもっと前にもっていった方がいいと思う。というのは、書類確認で、企業理念等トップに伺った方がよいところがかなりあったので、その部分を前の方で聞いておいて、富士電機という会社の企業風土や企業理念を実感的に捉えておいた方がよいと思った。
具体的には、初日レビューの後半に、地元への体育館の開放の話が出たところで、放射性物質を扱っていることについて地元へ何らかの情報提供をしているかについて質問があり、かなりの議論があった。あそこは大事なことだと思う。自分は広報が専門であるので、なおさら関心があった。事業部長/副事業部長との面談で、もう少し突っ込んだ議論があってもよかったのではないかと思う。ホスト側がどう感じたかは分からないが、あそこはかなり重要なところだったと思う。

現場観察状況を確認するオブザーバー
(左から二人目)
|
(4)現場確認について
教育訓練室や製品を製造している所を見たが、どちらも共通して、大変さが良く分かった。その中で、"ポルフ"がどこでも目に入り、有効に機能していることを感じた。おそらく、レビューアの方もここをよく見られたと思う。
特に、工場で関心があったのは、自己完結型の生産方式のところとGM管を製作したり検査したりする特殊技能を持った方の仕事であった。レビューアからも技術伝承について関連する質問が出ていて、私も同感だった。自己完結型の生産方式はメリット、デメリットの両方があると思うが、一人の仕事であるだけに精神面や健康面、安全に関わるものに対する配慮がどのくらいされるのかが気になった。そういう対策はいろいろとされているとは思うが、そのあたりをもう少し伺えたらなと思った。
3.全体を通しての感想
(1) ピアレビューについての意見
NSネットがピアレビューを続けていく上で一番心を遣わなければならないことは、"ピアレビューは決して上下の関係、あるいは仕事上での発注先と受注側の関係ではない"ということで、そのことはどんなに考えても考え過ぎということはない。ピアレビューはまさにピアレビューであって、お互いの立場は原子力の安全という共通のテーマに対して全く対等だということを、ピアレビューを実施する時の確認事項としていつも考えて頂きたい。結局、ピアレビューが成功するかどうかは、本当の信頼関係や共通意識がどれだけ活かされるかにかかっていると思う。
(2) 女性の参加
現場に行くと女性の職員もいて、電子部品の組立て資格に特級の方も一人いたようだが、全体として技能取得者が少ない。女性の立場に立って考えることも必要だろう。製品を作る職場でもっと女性を増やしてもいいのではないか。また、レビューアに女性を入れてもいいのではないか。関係者が集まったこの場にも女性がいないが、男女共同参画社会なので是非、いろいろな場で女性の比率を高めて欲しい。
|