安全講演会 |
安全講演会には、日揮および協力企業の社員約50名が出席しました。
講演会の冒頭、井上技術研究所長より「日揮は、原子力施設の設計、施工にも携っていることから平成12年12月にNSネットに参加。また、大洗の技術研究所ではラジオアイソトープを用いており、大洗町との安全協定や東海NOAH協定にも参加している。
技術研究所では石油関連事業の研究も行っており、日頃から、色々な角度から安全について考えて対応しているが、基本的な考え方は原子力と同じであり、本日の講演を今後の仕事に役立てたい」との挨拶がありました。
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講演会の様子
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挨拶の後、NSネット梅津事務局長よりNSネットの活動を紹介。引き続き、東京電力(株)原子力研究所 ヒューマンファクターグループ主任研究員 吉澤由里子氏より「安全の秘訣とは何か 〜無事故組織に学ぶ〜」と題し、ご講演いただきました。 |
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吉澤 由里子 氏
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講演では、
無事故組織として表彰を受けている化学工場等において無事故継続要因などを調査した結果、及びそこから導き出された「安全の秘訣」に関する紹介があった。講演の中では、無事故組織の代表例として、過去に連続して事故が発生したA社の化学工場を取上げ、事故発生後の取り組みについて具体的事例を交え紹介がなされた。
これらの調査から得られた「安全の秘訣」としては、
1. 安全を維持する特効薬はない
2. トップ自ら動く姿勢と自分たちでできる活動を地道に続けていくこと
3. 活動を続けていくための仕組みをつくること
4. ひとりひとりが安全に対して真剣に取り込むこと
の4点である。
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講演会終了後のアンケートでは、
●トップの意識の重要性、管理職クラスの実践・指導、及び具体的な指標の提示、そして着実なフォローアップ等、「安全の秘訣」と呼ばれたものが会社経営そのものと酷似している点が興味深かった。
●慣れた作業を慣れた人が行う時に事故が発生しやすいとのこと。私もメンテナンス等の現場作業を行う時がある。メンテナンスとは定期的に行われているいわば「慣れた」作業である。日々のちょっとした作業の中に大きな危険がある事を強く感じ、作業を行わなければならないと感じた。
●安全の秘訣(特に現場において)とは安全を遵守しない、又は安全に無神経な人を現場から排除することにより無災害記録が達成できるということを欧米のエンジニアリング会社から学んだことがある。我々日本のエンジニアリング会社は、まだまだ安全管理について人を注意することの勇気が欠けていると感じている。
など、多数のご意見をいただきました。
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意見交換会 |
意見交換会の様子
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意見交換会では、NSネットより相互評価(ピアレビュー)の実施状況、会員用Webサイト等を紹介。
日揮からは、トップの方針である「安全衛生基本方針」及び「工事安全衛生管理方針」などについて紹介がありました。
その後、意見交換を行い、
●品質マニュアルに従って仕事を進めていても、スキルドエンジニアでもどこかを忘れてしまう、あるいはチェックしたつもりがノーチェックで外へ出て行く。マニュアルに従って仕事をしているとどうしても抜けが出てしまう。この点で何か解決策がないかと思う。
●チェックリストは、チェックする人の力量に合ったリストでなければならないと思うが、なかなか難しい。チェックリストをいくら使っても駄目なものは駄目という感じがする。プラントメーカのレビューの際には、是非このような問題がないかどうか議論していただきたい。
などの意見がありました。
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日揮 安全衛生基本方針(日本語版)
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以 上 |