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電源開発(株)本店にて第22回安全キャラバンを実施
 平成13年8月2日、東京都中央区にある電源開発(株)本店において、第22回安全キャラバンを実施しました。
 
  

安全講演会

 安全講演会には、本店職員および協力企業の社員約60名が出席。
講演会の冒頭、宮下取締役より「原子力を使いこなすには、それぞれ仕事に携わっている者全てがその職責を守るという覚悟が必要。他のNSネット会員の取組みに学び、本日の安全キャラバンを参考に当社の安全文化を確立していきたい」との挨拶がありました。

 

講演会の様子

 

 挨拶の後、NSネット梅津事務局長よりNSネットの活動を紹介。引き続き、日本原子力発電(株)敦賀発電所 所長代理 コ永克己 氏より「設備保全屋から見た原子力安全と安全文化の醸成−発電所 現場からの報告−」と題し、設備保全30年の経験から、原子力発電所の現場における安全文化の醸成について講演がありました。

コ 永 克 己 氏

 コ永氏の講演では、
「『安全風土』とは、組織のメンバーが安全や事故予防に関して共有している普通の意識や行動パターンのことで、組織の雰囲気みたいなものである。一方、『安全文化』とは、安全や事故防止に高い価値を置き、その実現のために積極的に行動する、そうした信念や価値観のある状態、つまり最近言われている企業倫理レベルのことで、倫理レベルで安全に対する気持が組織メンバーに共有されている状態をいう」
「『安全風土』や『安全文化』を構築する為には、組織メンバーが、規則違反、ヒューマンエラー、設備の異常等、事故や故障に繋がる要因は何か、そしてそれが多くの組織や設備に存在しているという共通認識が必要である」
「安全風土・安全文化の醸成の観点では、挨拶など基本動作が如何に重要かは言うまでもないが、基本動作の励行を身につけるには、組織的なきちんとした訓練と、組織トップや管理職の率先垂範が何より必要である。」
「事故・トラブルを防ぐには、『設備を掌に乗せている』状態にすることが必要。すなわち、設備が今どのような状況にあり、いつ何をすべきか又は健全性を確認するかなど、設備について自信を持って掌握していること」

など、具体的なお話しがありました。

 

講演会終了後のアンケートでは、
●約30年間、現場経験で蓄積されたノウハウを知識化し、整理された内容は、これから建設に直面していく我々には貴重な情報でした。講演にあった安全文化の醸成には、失敗情報を憚りなく話し合える「報告しやすい文化」、また故意でないエラーは罰しない「正義の文化」、また、得られた情報に迅速に対処し、経験から広く学ぶ「学習する文化」を育てることが大切であることを痛感した。
●「設備を掌にのせる」という講師の信念から設備保全の基本に血の通った強い意志、心が感じられた。
●現場からの視点での話は大変有益であったと思います。中でも最終的に「人」に依存するという話は、非常に現実的であり、共感を覚えました。

など、多数のご意見をいただきました。 

  

  

意見交換会


意見交換会の様子 
 
 意見交換会では、NSネットより相互評価(ピアレビュー)の実施状況、会員用Webサイト等を紹介。
 電源開発からは、安全文化醸成につながる取り組みとして、小グループで自由に意見交換をする「YG(ワイガヤ)活動」や将来の大間原子力発電所の運転・保守業務に携わる社員育成のための安全教育・研修などについて紹介がありました。
 その後、意見交換を行い、
●ピアレビューに参加して、・原子力プラントを安全に維持していくには、現場で実務に携わっている協力会社と一緒になって安全文化を構築する必要がある ・発電所所員による戸別訪問など、地元に対しては顔の見えるPA活動が必要である が印象的であった。今後、先発の電力の良い面を取り入れて後発のメリットを生かせるような取組みをしていきたい。
●社内及び協力会社との安全に関わる情報のコミュニケーションを確立するには、率直に意見交換のできる場を如何に作りあげるか、また、取り上げた意見に対して行動を示すことが重要
●講演会講師のコ永氏からは、「プラント設計時において安全文化を考える上での留意点としては、設計段階から建設、運転・保守、廃炉までをトータルに考えた設計を行うことである」
「敦賀発電所では、現場パトロールなどでの協力会社の方との会話から改善提案のアイデアを見つけ、原電社員がその方に代わり、提案書を作成し、その方の名前で提出するようなこともある。そして全ての改善提案に対しては、速やかに対応している。このような活動を通じ、現場の方に「自分の提案が取り入れられ、役に立っている」と認識してもらうことにより、更なる安全意識の昂揚、信頼関係を築くことができる。また、代筆した社員にとっては、改善提案の要因となったヒヤリハットを自らの教訓として捉えることができる」
などの意見がありました。
以 上
 
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