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第13回運転責任者運営委員会 議事要旨

日時 平成24年10月3日(水) 13:30~16:00
場所 日本原子力技術協会 特別会議室

出席者(順不同 敬称略)

委員 北村委員長,島津委員,月川委員, 坂元委員,後藤委員,日高(富岡委員の代理),小松(臼田委員の代理)
事務局 原技協 成瀬喜代士,林裕嗣,矢田茂雄,久保田修一,遠藤英由

議 題

  1. 新委員の紹介、定数・配布資料の確認
  2. 前回議事録の確認
  3. 平成24年度第1,2回運転責任者筆記/口答試験の結果について
  4. 平成23年度第3回運転責任者筆記試験問題の誤りについて
  5. 原技協合否判定関連の手順書の改訂について
  6. 新組織の概要について
  7. 新組織発足と判定機関及び判定業務について
  8. 運営委員会でご指摘を受けた課題の対応状況について
  9. その他

議 事

  1. 新委員の紹介、定数・配布資料の確認
    新委員2名の紹介を行った。会議定足数(定員の2/3以上)を満足し、運営委員会が成立することを確認した。
  2. 前回議事録の確認
    前回議事録が了承された。
  3. 平成24年度第1,2回運転責任者筆記/口答試験の結果について
    事務局より説明し、内容について確認された。
    [主な意見]
    • ①筆記/口答試験、実技試験結果の分析において、試験問題の設計という観点から相関値に何らかの期待をしているか。
      ⇒知識の高い人が実技でも力量発揮できる試験設計が自然であり、相関値大を期待する。他方で、筆記試験問題(公開)は勉強すれば全員が高得点を獲得できるため、相関値小が望ましい。一概にどちらが良いかは判断できない。
    • ②相関値が1.0に近くなった場合、2種類の試験の意味が希薄となり一方でよいこととなる。この観点で相関値が小さな方が、独立性が高く、実施意義のある試験であるという見方もできる。
      ⇒拝承。
  4. 平成23年度第3回運転責任者筆記試験問題の誤りについて
    事務局より説明し、再発防止策及び誤り発生時の対応について適切であると確認された。
    [主な意見]
    • ①今回合否に影響しなかったが、今後はあり得る。大学入試に比べ問題数が少なく、1問の影響は大きい。相対評価の試験と異なり問題除外は合否判定へ影響する。数年前に遡って合否判定を変更するのは現実的でない。
      ⇒問題除外は、1問への回答チャンスを奪い、適切な問題であった場合、正答した可能性の高い 人を落とすこととなり適切でないと考える。
    • ②原子力分野という特殊性の考慮は重要であるが、出題側ミスによって受験者に不利にならないようにすることが必要である。
      ⇒出題側のミスで力量のある人を落とすのは適切ではないと考え、本対応とした。
    • ③精密機器の較正は、許容基準にて厳密に判定するが、人間の力量評価には不確かさを含んでおり、必要以上に厳密にする必要はないと考える。
      ⇒拝承。
  5. 原技協合否判定関連の手順書の改訂について
    事務局より説明し、内容について確認された。
  6. 新組織の概要について
    事務局より説明した。
    [主な意見]
    • ①電気事業者の反省点「大地震・大津波のような発生確率は極めて低いが甚大な影響を与える自然現象等への対策が不十分」とあるが、貞観地震(869年)を考慮すれば概ね1000年毎の発生を考慮すべきで、可能性は高いという見方もできる。「発生確率は必ずしも無視できないにしても発生時期の不確実さが大きい」という言い方をすべき。
      ⇒自然現象(大地震、大津波)、テロ、トルネード、航空機落下等、発生確率が極めて低い事象への対策不十分を意味している。自然現象への具体的対策の検討段階で「不確実性」を考慮することとなる。
  7. 新組織発足と判定機関及び判定業務について
    事務局より説明し、内容について確認された。
    [確認事項]
    • 指定継続の条件への適合性を示すことで、判定機関指定と判定業務が原技協から新組織へ問題なく継続されること。
    • 新組織にて、「運転責任者に係る合否判定等業務に関する規程」を原技協規程と同じ内容にて新規制定すること、及び関連規程・手順書を新規制定すること。
    • 新組織において運転責任者運営委員を継続していただくこと。
    [主な意見]
    • ①「運転責任者に係る合否判定等業務に関する規程」の内容に実質的な変更はないか。
      ⇒組織名称、部署名のみ変更となる。
  8. 運営委員会でご指摘を受けた課題の対応状況について
    事務局より説明し、内容について確認された。
    a.運転責任者試験方法の妥当性確認について
    [主な意見]
    • ①不適合事例は人事評価と関係が強いため、毎回「無」の回答しか出ない場合どうするか。
      ⇒NUCIA等で関係するHE情報があった際に、当該電力に関係情報を伺う。
    • ②2択では「無」が選択されやすいため、「さらなる改善が必要な力量がないか」、「運転責任者試験へ反映が望ましい事例はないか」等を調査できるフォームが良い。
      ⇒拝承。
    • ③情報対象は、運転責任者全体が対象でもよく、補足的情報及び気づき事項でもよい。目的(判定業務改善)を説明し、情報提供に協力してもらうこと。
      ⇒拝承。
    b.JEAC4111規程のシミュレータ訓練機関への適用について
    [主な意見]
    • ①原子力安全の観点で良いことである。実技試験及び更新の教育・訓練の改善につなげること。
      ⇒拝承。
    c.運転責任者の実技試験等の合格基準について
    [主な意見]
    • ①シミュレータ訓練機関で実技試験を視察し、試験問題が適正に管理されていること及び合格基準は事故を的確に収束し公衆安全を確保できることとしていること、を確認した。
    • ②運転責任者が1度判断を誤っても、実際にはブリーフィング等にて修正動作が行われる可能性が高い。修正行為により、適正な方向へ収束できれば合格基準を満足と考える。
      ⇒拝承。なお、実技試験では助言を禁止しており、受験者1人で全て判断することとしている。
    • ③社会への説明責任の観点で、受験者1人による事故の的確な収束及び公衆安全確保が必須であり、ブリーフィング等誤判断を修正できる体制は補完的な位置づけとするべきである。
      ⇒拝承。
  9. その他
    委員長より、今後の運責合否判定に関するご意見があった。
    [意見]
    • ①運責試験にSAに関する力量確認を取り込んでいく際、固定的なシナリオではなく、体系的な方法論に基づき、何をどういう根拠で取り込むかを明確にする必要がある。各種の事故調報告書が公開されており参考とできる。体系化は社会に対する説明責任の観点からも重要である。
      ⇒拝承。

以上