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第10回運転責任者運営委員会 議事要旨

日時 平成23年10月5日(水) 15:00~17:40
場所 日本原子力技術協会 特別会議室

出席者(順不同 敬称略)

委員 北村委員長,島津委員,月川委員,鈴木委員,奥野委員,坂元委員, 日高(富岡委員の代理)
事務局 原技協 成瀬喜代士,尾上彰,林裕嗣,阿部定治,久保田修一

議 題

  1. 新委員の紹介、定数・配布資料の確認
  2. 前回議事録の確認
  3. 平成23 年度第1,2 回運転責任者筆記/口答試験の結果について
  4. BTC 島根シミュレータの認定について
  5. JEAC4804「原子力発電所運転責任者の判定に係る規程」改定を受けた原技協「合否判定等業務に関する規程」の改訂方針について
  6. 試験問題委員・口答(筆記)試験委員・講習講師の委嘱について
  7. 運営委員会でご指摘を受けた課題の対応状況について

議 事

  1. 新委員の紹介、定数・配布資料の確認
    新委員1名の紹介を行った。会議定足数(定員の2/3以上)を満足し、運営委員会が成立することを確認後、配布資料の確認を実施した。
  2. 委員長挨拶
    北村委員長より、福島事故を受けて、運転責任者判定業務も今後シビアな議論対象となり得ることから説明責任を認識し、今まで以上に厳しい目で確認していただきたい旨、要請があった。
  3. 前回議事録の確認
    前回議事録が了承された。
  4. 平成23 年度第1,2 回運転責任者筆記/口答試験の結果について
    事務局より報告し、内容について確認された。以下の意見があった。
    [主な意見]
    • ①口答(筆記)試験について合格基準に対する裕度が低い者はもとより事業者に注意喚起しているか。
      ⇒試験結果一覧を事業者経由で受験者に送付し自身のレベルを認識させ、更なるレベル向上を要請している。
    • ②識別能力を発揮する試験が好ましい。多数が誤回答した問題については、問題の性質(難易度,重要度)を厳密に分析することが重要。
      ⇒試験問題委員会で審議する。
    • ③熱量の計算等、原理を理解し概算できる能力が必要、計算プログラム使用可だけでは不足である。
      ⇒筆記試験委員より計算問題の継続出題が適切とのご意見をいただき、毎回出題している。
    • ④2回連続不合格の理由記載内容について文章表現を再考すること。
      ⇒学習期間以外に本人の学習状況によるものと考えられる旨、年度報告に記載する。
  5. BTC 島根シミュレータの認定について
    事務局より報告し、内容について確認された。以下の意見があった。
    [主な意見]
    • ①本件に至る経緯を明示すること。
      ⇒福島センタが使用できないため、島根シミュレータを実技試験等に使用するものである。
    • ②審査結果は基準を満足とのことだが、チェック内容及び立会い対象は何か。
      ⇒シミュレータ認定手順書に基づき、要領書等の書類審査、実技試験相当への立会いを実施した。
    • ③訓練施設による電力要求への適合性の自主的確認、認証時のPDCA仕組みと継続的なPDCA仕 組みの2ループがあり、この仕組みを原技協が評価することが重要。
      ⇒シミュレータ訓練施設は、JISQ9001 認証を取得・維持し、PDCAシステムを確立している。 原技協はサーベランス時、シミュレータ機能維持及び実技試験等が実施可を確認している。
  6. JEAC4804-2011「原子力発電所運転責任者の判定に係る規程」改定を受けた原技協「運転責任者に係る合否判定等業務に関する規程」の改訂方針について
    事務局より説明し、内容及び工程について、事業者合否判定規程の確認状況にも依存することを前提に承認された。
  7. 試験問題委員・口答(筆記)試験委員・講習講師の委嘱について
    事務局より報告し、内容について確認された。
  8. 運営委員会でご指摘を受けた課題の対応状況について
    事務局より説明し、内容について確認された。以下の意見があった。
    [主な意見等]
    a.運転責任者試験方法の妥当性確認について
    • ①原技協の判定スキームの有効性評価の対象は、合格者が発電所において運転責任者に必要な力量を発揮しているか否かとなる。発電所側では、安全に関与する要員の力量の明確化、教育・訓練、有効性が要求されている。発電所での有効性評価の情報の提供を受け、運転責任者の力量確保を確実にする等判定業務へ反映していくことが重要である。
      ⇒電力から情報入手する仕組みを作り、判定スキームのPDCAを回す方法とする。
    • ②力量がある人の不合格はあり得るが異議申し立てで対応できる。逆の場合が問題であり、これは発電所内での行動以外からは分からない。入手しにくい本情報を入手して反映するのが大切。
      ⇒判定スキームを良くしていくという趣旨を理解してもらい協力を要請する。
    • ③力量についてはISO1994 年版では資格付与だけであったが、ISO2000 年版では資格だけでなく、実行できるかどうかを含めることとなった。知識を発揮できるかどうかが問題である。JEAC41116.2.2 の力量は、アウェアネス(認識)だけではなく行動、安全に寄与できるかを含む。
    b.判定業務のJEAC4804 等との適合性評価について
    • ①判定業務のJEAC4804 との適合性評価は、適合性だけでなく、目的に合致しているかどうかの有効性も含めて評価しているのか。
      ⇒今後は、有効性も含めて評価できるよう、方法を検討したい。
    • ②プロセスの目的の明確な理解が必要。例えば、高速のトンネル進入箇所にはライト点灯の標識がある。点灯目的は、停電発生による照明消灯時の事故防止である。点灯操作(プロセス)の目的を理解し、目的に対する評価を行い、反映事項を摘出することが重要となる。
    • ③知識・技能だけでなくアティテュード(態度)が伴うことが必須。ミスは0にはならないが、悪いアティテュードが原因という性質のミスを防止することが重要である。
      ⇒拝承し、プロセスの目的を理解し、判定スキームについてPDCAを回していく。
    • ④上記(5)、(7)については、上記①を認識した報告内容とすること。
      ⇒拝承

以上