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柏崎刈羽原子力発電所の地震後の状況等について

平成19年7月18日
日本原子力技術協会

2007年7月16日、午前10時13分頃新潟県中越地方を中心に大きな地震(M6.8)があり、震源から約9km離れた場所に位置する東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所3号機、4号機および7号機の原子炉が自動停止した。また、2号機については起動操作をしていたが、同様に自動停止した。なお、1号機、5号機、6号機については定期点検に伴う停止中であった。東京電力(株)は現在も調査中であるが、環境への影響は出ていない。

この地震により、柏崎刈羽原子力発電所で観測された地震動は、最大で680galであった。同地点における地震動の設計値は273galであった。地震観測データの分析を含めた耐震安全性については、今後、詳細な検討が進められる。

この地震にともない、3号機の所内変圧器から火災が発生したが、約2時間後の午後0時10分、鎮火が確認されている。

また、6号機の原子炉建屋内にある使用済み燃料プールから溢れた水の一部が、同建屋の3階および中3階の非管理区域内に漏れて、排水経路を通じて海に放出された。放出された水の量は約1.2m3で、放射能の量は約9×104Bqと推定される。当該放射性物質は、法令で定める周辺監視区域外への放出濃度限度の数億分の1に希釈されており、環境への影響はないと見られる。なお、放出は7月16日に止まっている。

この他、7月17日時点で約50項目の発電所内設備の被害が確認されており、引き続き詳細な調査が行われている。

また、7号機の主排気筒の週1回の定期測定において、ヨウ素および粒子状放射性物質(クロム51、コバルト60)が検出された。検出された総放射能量は、約3×108Bqである。地震との関連性については現在調査中。これによる線量は約1.1×10-7mSvに相当し、これは、法令に定める一般人の1年間の線量限度(1mSv)に比べて極めて低いものである。周辺環境等への影響はなかったと推定される。

本内容は7月17日時点の状況であり、東京電力(株)における今後の詳細調査により更新されるものである。

以 上