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柏崎刈羽原子力発電所の地震後の状況等について(第7報)
− 米国NEI訪問説明概要 −

平成19年8月29日
改訂0 版
日本原子力技術協会

  当協会では、海外の原子力関係者に以下の3点を期待すべく、去る8月24日、石川理事長をはじめとする計4名にて先ずは米国NEI(Nuclear Energy Institute:原子力エネルギー協会(*))を訪問し、米国原子力関係者に対し状況の説明を行うとともに、意見交換を行った

@ 我々が有しているデータを示し、日本の状況に対する率直な印象と意見をいただくこと。
A

その上で、海外の原子力関係者が日本に対してもっともな意見を表明していただくこと。

B そして、今後出てくる詳細データをどのように活用していくかが大事であるとの認識の下、東京電力の調査の進展によって得られる多くの課題を解決していくことにより、将来に向けた一層健全な原子力発電所のための協力のあり方について議論すること。
  産業界、政府機関からも多数の出席があり、また、質問等も活発になされ、米国における関心度の高さがうかがえた。本第7報では、その概要について紹介する。
1.

訪問日時:平成19年8月24日(金)13:30〜15:30

2.

訪問場所:NEI(米国・ワシントンDC)

3. 出席者:
   <産業界>

NEI、INPO、EPRI、Exelon、Ontario Power Generation、GE、WH、現地駐在の日本企業(東京電力、中部電力、三菱重工業、東芝、日立製作所)

   <政 府>  NRC、DOE                                              から、約35名
4.

概要

(1) 理事長挨拶の主旨
  数十の損傷が報告されているが、7つの号機は安全な停止状態を維持している。この事実は、原子力発電所の設計や建設の安全性を実証しているものであり、自信を共有したい。
 

我々は、これら成果に貢献した世界中の先駆者に感謝しないといけない。また、地震に伴う困難があったにも拘わらず、発電所を完全に守りぬいた発電所員に賞賛の意を表したい。

(2)

個別説明事項

a. 新潟県中越沖地震の特徴や規模、そして7月23、24日に当協会が実施した現地調査の結果(市街状況、発電所全体状況)について
b. 主な事象とその現状について
   

所内変圧器火災(3号機)

    放射性物質の環境への微量放出(6、7号機)
   

消火系配管の損傷に伴う原子炉複合建屋地下5階への浸水(1号機)

   

原子炉建屋オペレーティングフロア天井クレーンの損傷(6号機)

c.

日本のマスメディアの報道の実状と当協会の情報発信について

(3)

出席者からの主な質問、意見等

 

事実関係の確認のための技術的な質問が多くなされた。特に、使用済燃料プール水のオペレーティングフロアへの溢れについて関心が高く、溢れの規模(対象号機、量)や海への放出量等について質問が集中した。また、IAEAレポートの内容に対する当協会の見解やその際のマスコミの報道振りについても質問があった。

 

最後に、NEI会長のBowman氏からは、本日は良い勉強をさせていただいたという言葉に加え、以下のコメントがなされた。

    日本の情報発信については、損傷事例が毎日毎日小出しに出てきたり、情報が変わってきたりしており、これが不信感を招いている面がある。
    日米間のパートナーシップを高めるには、情報を全て開示・公開する必要があり、これにより信頼感が生まれる。また、日米が互いにもっと協力し、コミュニケートすることが重要である。
(4)

理事長総括

  当協会が本日話したのは我々が観察した荒い情報である。地震の影響については調査が始まったばかりで、正確に言うと今から詳細なデータが出てくる。このデータをどのように活用していくかが大事なのである。
 

当協会は、これらの情報をHPで公表していくつもりである。活用いただき、また、要望や質問があれば知らせて欲しい。できる範囲で対応する。

 

地震についてはPWR、BWRの区別はない。将来に向け、一層すばらしい原子力発電所を作るために私たちも精一杯やりたいと思うが、皆さんのサポートもあれば、我々は非常にうれしく思う。

以上
  
 
           
   (*) NEI:   原子力発電を推進するための政策立案、環境づくりに取り組むため、米国の原子力発電会社が中心となって設立した組織

 

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