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日本核燃料開発株式会社に対する
相互評価(ピアレビュー)結果の概要について

2005年 7月1日
NSネット事業部

  NSネット事業部では、 2005年4月6日(水)から4月8日(金)までの3日間にわたり、 日本核燃料開発株式会社 に対して相互評価(ピアレビュー)を 実施しました。概要は以下の通りです。


1.対象事業所 (所在地)
 日本核燃料開発株式会社 (茨城県東茨城郡大洗町) 

2.事業所の概要
  日本核燃料開発(株) (略称NFD)は、1972年、原子力発電に用いられる燃料の研究・開発を行う目的で(株)東芝と(株)日立製作所の合弁会社として設立された。また、原子力発電所を長期にわたり運転するための原子炉構造材料の研究も実施している。



3.レビューチームの構成及びレビューの方法
Aグループ:

東北電力梶A三菱マテリアル
(レビュー分野:組織・運営、放射線防護)

Bグループ:

日本原子力発電梶ANSネット事務局
(レビュー分野:教育・訓練、運転・保守、作業管理、特定評価項目)

レビュー方法:

上記分野について、現場観察、関係者との面談および書類確認 及び自由討議


日本核燃料開発(株)


レビュー状況

4.レビュー結果
(1)主な結論
今回のNFDに対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で直ちに改善措置を施さなければ、重大な事故の発生に繋がるような項目は見出されなかった。

NFDにおいては、 基本理念を安全最優先とし、@トップとしての方針を提示し、情報の共有化を図る、A体系的な仕組みを作る、B仕組みを実効的に運用する、の3点を具体化のための方策として掲げている。また、コンプライアンスに関しても、社長が折に触れメッセージを発信するなど、原子力安全に高い意識を持った活動が展開されている ことを確認した。

今後、NFDは、現状に満足することなく、なお一層の安全文化の向上を目指して更なる自主保安努力を継続していくことが望まれる。

(2)良好事例及び改善提案
  今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。一方、NFDの安全文化を更に向上させるため、いくつかの提案を行った。

 良好事例*1と改善提案*2の一覧は次のとおり。

○良好事例
レビュー分野 良好事例の概要
組織・運営
「NFD行動規範」の作成と全社員への配布
安全管理に係る全規定類のLAN上への掲載
運転・保守
プロジェクト記録ファイルによる研究・開発業務のノウハウの伝承
 

○改善提案
レビュー分野 改善提案の概要
組織・運営
協力会社社員への「 携帯用 カード」の配布拡大
教育・訓練
コンプライアンス教育の定期的な反復
『安全作業基準』の安全上重要な注意事項の記載方法の改善
 

5.相互評価報告書
相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。

相互評価報告書本文(PDF形式: 156KByte)
参考図

以 上



*1 良好事例
  当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。

*2 改善提案
  原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるため の提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。

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