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(財)電力中央研究所に対する
相互評価(ピアレビュー)結果の概要について

2003年12月26日
N S ネ ッ ト

 

 NSネットでは、第36回の相互評価(ピアレビュー)を(財)電力中央研究所狛江研究所及び低線量放射線研究センターにおいて実施しました。その概要は下記の通りです。

1.対象事業所(所在地)

 (財)電力中央研究所狛江研究所及び低線量放射線研究センター(東京都狛江市)

 

 

2.実施日

 2003年10月29日(水)〜31日(金)



3.事業所の概要

 (財)電力中央研究所狛江研究所は、(財)電力中央研究所の発祥(1951年)の地であり、主要な研究拠点のひとつとして、環境、需要家エネルギーサービス、電力流通、原子力発電、化石燃料発電、自然・未利用エネルギーなどについて、基礎から応用にいたるまでの幅広い研究活動を行っている。
 狛江研究所の原子力関係の主要な研究活動は、原子燃料サイクルの乾式リサイクル技術の実現、軽水炉の経済性向上、バックエンド対策などであり、また低線量放射線研究センターにおいては低線量の放射線が生物に及ぼす作用などに関する研究に取り組んでいる。
 本レビューでは、対象事業場の特徴である研究開発テーマに応じた作業や設備の更新を伴う作業に係る安全推進活動を対象とした。

 

4.レビューチームの構成およびレビューの方法

 Aグループ

:株式会社東芝、電源開発株式会社
(レビュー分野:組織・運営、教育・訓練、重要課題対応(緊急時対策))

 Bグループ
 

:三菱電機株式会社、日揮株式会社
(レビュー分野:研究開発、重要課題対応(緊急時対策以外))

 レビュー方法

:上記分野について、現場観察、関係者との面談及び書類確認


(財)電力中央研究所狛江地区 全景

レビュー状況

 

5.レビュー結果

(1)主な結論

  • 今回の(財)電力中央研究所狛江研究所及び低線量放射線研究センターに対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で直ちに改善措置を施さなければならないような事項は見出されなかった。
  • 同所狛江地区では、原子力安全に関する行動指針「マイラボ・マイタウン」を2003年2月に制定し、原子力の研究開発に従事する職員及び協力会社社員の一人一人が高い安全意識を持って行動する事を求めている。
  • また、理事長から職員にメッセージを発信し、職員が理事長に直接意見や要望を伝える場を電中研内のWeb上に「たえいオンライン」として2002年2月に開設し、自主点検データ不正問題等を踏まえたメッセージ発信やモラル向上に係る情報の発信等を行い、風通しのよい職場風土作りに努めている。
  • 同研究所は、現状に満足することなく、なお一層の安全文化の向上を目指して更なる自主努力を継続していくことが望まれる。


(2)良好事例及び改善提案

 今回のレビューにおいて、NSネットの他会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべき良好事例を見出した。一方、同研究所における安全文化の更なる向上に役立つものとしていくつかの改善提案を行った。
 良好事例*1と改善提案*2 の一覧は次のとおり。

 ○「良好事例」

レビュー分野

 

良好事例の概要

 

組織・運営

・ 「たえいオンライン」等による所内の声を聞く取り組み
・ ラボツアー等による地元地域との融和活動

教育・訓練

・ 薬品取扱者に関する資格認定制度

研究開発

・ 安全パトロールでの「整理シール」の使用による処置の迅速化

重要課題対応

・ 放射性物質の使用者毎のロッカーでの施錠管理及び日報管理

・ 周辺地域における自主的な線量測定

・ 指紋照合とICタグ付き個人線量計による入退域管理

・ 可燃性ガスの使用場所のわかりやすい表示


 ○「改善提案」

レビュー分野

 

改善提案の概要

 

組織・運営

・ 「マイラボ・マイタウン」カードの全職員への配布

・ 各種方針等の掲示による意識付けの更なる強化

教育・訓練

特になし

研究開発

特になし

重要課題対応

・ 協力会社への情報伝達の強化

・ 火災報知、火災緩和設備の定期的な点検の実施

・ 多面的なトラブル再発防止対策と情報の周知徹底

 

6.相互評価報告書
  相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。
  ●相互評価報告書本文(PDF形式:468KByte)
  ●参考図

7.その他
 放射線医学総合研究所名誉研究員の阿部道子氏にオブザーバー参加していただき、ピアレビュー活動をご確認いただいた。(オブザーバーのご意見・ご感想の取りまとめ結果は、別途NSネットのホームページにて公表しています。)

以 上


 

 

*1 良好事例
 当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。
*2 改善提案
 原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。

 

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