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(株)神戸製鋼所 高砂機器工場に対する
相互評価(ピアレビュー)報告書について

2003年8月11日
N S ネ ッ ト

 

 

 NSネットでは、第32回の相互評価(ピアレビュー)を、(株)神戸製鋼所高砂機器工場において実施しました。その概要は以下の通りです。

1.対象事業所(所在地)

 (株)神戸製鋼所高砂機器工場(兵庫県高砂市)

 

2.実施日

 2003年6月17日(火)〜19日(木)



3.事業所の概要及びレビュー対象

 今回のレビューの対象事業所である(株)神戸製鋼所高砂機器工場は、同社の高砂製作所内にある。高砂製作所は1953年の鋳鍛鋼部門から始まり、「機械」、「チタン」、「鉄粉」、「エネルギー・原子力機器」と、主として同社他事業所からの移転により拡大・発展してきた。この中の「原子力機器」における代表的な機器として使用済燃料輸送容器、貯蔵容器などがあり、同社高砂機器工場にて、それら容器(キャスク)の設計及び製造が行われている。
 本レビューでは、同社の高砂機器工場におけるキャスクの設計及び製造に係る安全推進活動を対象とした。

 


4.レビューチームの構成およびレビューの方法

 Aグループ

:日本原燃(株)、核燃料サイクル開発機構
(レビュー分野:組織・運営、教育・訓練)

 Bグループ
 

:日本核燃料開発(株)、NSネット事務局
(レビュー分野:設計・製造、重要課題対応)

 レビュー方法

:上記分野に対し、現場観察、関係者との面談および書類確認を実施


(株)神戸製鋼所高砂製作所

レビュー(現場観察)状況

 

 


5.レビュー結果

(1)主な結論

  • 今回の高砂機器工場に対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で、直ちに改善を施さなければ重大な事故の発生に繋がるような項目は見出されなかった。
  • 高砂機器工場では、品質保証活動、労働安全活動、QCサークル活動などに関係者一丸となって、取り組んでいる。
  • また、社長のコンプライアンス体制の強化への決意表明など、倫理・コンプライアンス関係の活動に熱心に取り組んでいる。
  • 今後、高砂機器工場は、現状に満足することなく、なお一層の安全文化の向上を目指して更なる自主努力を継続していくことが望まれる。
  • 今回のレビューで得られた成果が、高砂機器工場だけでなく、協力会社に対しても展開されることが期待される。

(2)良好事例及び改善提案

 今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。一方、高砂機器工場における安全文化の更なる向上に役立つものとしていくつかの提案を行った。
 良好事例*1と改善提案*2 の一覧は次のとおり。

 

 ○「良好事例」

レビュー分野

 

 

良好事例の概要

 

 

組織・運営

・数値目標を含めた品質目標の策定
・ヒヤリハットの積極的な提出とその表彰
・コンプライアンス体制の強化
・地元地域との効果的な融和活動

教育・訓練

・「知識技能継承計画書」を用いた効果的な技能伝承
・知識・経験の有形化伝承

設計・製造

・設計図書類の電図庫システム管理による最新情報の迅速提供
・製造手順の遵守のためのプロセスチェックリスト(PCL)とQAモニター制度の活用

重要課題対応

・「ショットガンメイルシステム」による重大クレーム等の迅速なトップへの連絡
・安全体感学習の安全能力向上研修への取り込み
・PPAワークシートによる潜在的問題の摘出と対策

 

 

 

 


 ○「改善提案」

レビュー分野

 

 

改善提案の概要

 

 

組織・運営

・壁新聞PUNPSを読みやすいものに
・朝礼の効率的な運用(負担の軽減)

教育・訓練

・教育訓練計画のよりきめ細かい策定

設計・製造

特になし

重要課題対応

・ヒヤリハット安全活動のより効果的な推進
・放射線安全管理における緊急時の連絡体制明示方法の改善

 

 

 

6.相互評価報告書
  相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。
  ●相互評価報告書本文(PDF形式:105KByte)
  ●参考図

7.その他
 岡山大学名誉教授でプロセスマネージメント研究所代表の佐山隼敏氏にオブザーバー参加していただき、ピアレビュー活動をご確認いただいた。(オブザーバーのご意見・ご感想の取りまとめ結果は、別途NSネットのホームページにて公表しています。)

以 上


 

 

*1 良好事例
 当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。
*2 改善提案
 原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。

 

 

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