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電源開発(株)本店に対する
相互評価(ピアレビュー)報告書について

2003年3月12日
N S ネ ッ ト

 NSネットでは、第29回の相互評価(ピアレビュー)を電源開発(株)(J-POWER)において実施しました。その概要は以下のとおりです。

1.対象事業所(本店)[所在地]

 電源開発(株)本店[東京都中央区]

 

2.実施日

 2003年1月21日(火)〜23日(木)



3.事業所の概要及びレビュー対象

 電源開発(株)は、青森県下北郡大間町において同社初の原子力発電所の建設を計画しており、現在、その建設準備業務が進められている。
本レビューでは、同社での原子力安全文化に対する取り組みをレビューした。


 


4.レビューチームの構成およびレビューの方法

 Aグループ

:三菱重工業(株),(株)神戸製鋼所
(レビュー分野:組織・運営、重要課題対応(先行原子力発電所事例の反映))

 Bグループ
 

:四国電力(株),NSネット事務局
(レビュー分野:教育・訓練、設計管理、重要課題対応(MOX燃料利用に伴う安全確保の取り組み、他))

 レビュー方法

:上記分野について、現場観察、関係者との面談および書類確認


電源開発(株) (J-POWER)本店の概観写真

レビュー状況(書類確認)


5.レビュー結果

(1)主な結論

  • 今回の電源開発(株)の原子力事業部の本店部門(以下「同事業部(本店)」という。)に対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で直ちに改善措置を施さなければならないような事項は見出されなかった。
  • 現在、大間原子力発電所は建設準備段階であることより、業務の主体は
    (1)許認可に備えた設計検討
    (2)建設計画検討
    (3)現地工事(準備工事)
    (4)各種規定類の整備
    (5)建設、運転要員の育成
    (6)燃料調達関連業務
    (7)先行電力との情報交換
    等となっている。
  • 具体的な活動としては建設準備を行いながら「民営化に対する意識改革」を基本的なテーマとし、コミュニケーションの改善、職場の活性化、原子力PA*1の推進など基盤整備に積極的に取り組んでいる。その中には、他社の参考となる良好事例もいくつか見受けられた。
  • 一方、本格建設段階、運転段階において、自主点検データ不正問題等を含め昨今の問題を自社で確実に発生させないため、現在の取り組みを発展させ、業務の進捗に応じて、今後、具体的施策に取り組んで行くことが期待される。
  • また、今回のレビューで得られた成果が、今後本格建設段階において同事業部(本店)より、原子力プロジェクト体制に関係するその他の事業所に、さらには協力会社に対しても展開されることが期待される。

(2)良好事例及び改善提案

 今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。一方、同事業部(本店)の安全文化をさらに向上させるための以下の改善提案を行った。
 良好事例*2と改善提案*3 の一覧は次のとおり。

 

 ○「良好事例」

レビュー分野

良好事例の概要

組織・運営

・目標管理とその評価システム
・社内の水力・火力部門への原子力理解促進活動
YG活動*4によるコミュニケーションの活性化
・「企業理念」、「電源開発企業行動規範」等を記載した個人携帯用カードの配布
地域学校授業への社員講師派遣

教育・訓練

転入者研修講師への若年層社員の起用
フルMOX−ABWR CAI装置の活用
・他社への出向による経験やノウハウの習得

設計管理

・縦横に亘るミーティングと工夫された座席配置によるコミュニケーションの活性化

重要課題対応

・ヒューマンエラー情報の設計への反映

 

注)太字は代表的な良好事例


 ○「改善提案」

レビュー分野

改善提案の概要

組織・運営

内部監査の有効活用

教育・訓練

臨界安全に関する教育項目の明確化

 

6.相互評価報告書
  相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。
  ●相互評価報告書本文(PDF形式:265KByte)
  ●参考図

 

以 上


*1 PA
 public acceptance:「社会的受容性」と訳されるが、円滑に企業活動や事業の展開ができるように、社会において企業活動の理解促進を図る活動のことをいう。(社団法人電力土木協会ホームページより引用)
*2 良好事例
 当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。
*3 改善提案
 原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。
*4 YG活動
 ワイワイガヤガヤ活動(小集団での議論・実践活動)

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