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日本原燃(株)濃縮・埋設事業所に対する相互評価(ピアレビュー)について
 2001年5月22日から25日にかけて、青森県上北郡六ヶ所村の日本原燃(株)濃縮・埋設事業所において第12回のNSネット相互評価(ピアレビュー)を実施しました。
 その概要は以下のとおりです。

1.対象事業所およびレビューの概要
(1)対象事業所(所在地)およびレビュー対象とした施設
  日本原燃(株) 濃縮・埋設事業所(青森県上北郡六ヶ所村)
  今回のレビューは、ウラン濃縮工場を中心に実施した。
(2)事業所の概要

 本事業所は、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センターおよびウラン濃縮技術開発センターの3つの施設がある。
 なお、日本原燃(株)は、本事業所と隣接して、再処理事業所(再処理工場および高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター)を有している。
(3) レビューチームの構成およびレビューの方法
  第1グループ(組織・運営,緊急時対策,教育・訓練)
第2グループ(運転・保守)                
第3グル-プ(放射線防護,重大事故防止)     
:日本原子力研究所,三菱重工業(株)
:原子燃料工業(株),中部電力(株)
:日揮(株),NSネット事務局
レビュー方法:上記分野について、業務の直接観察・調査、関係者との面談および文書調査



日本原燃(株)六ヶ所本部 濃縮・埋設事業所



現場調査の様子


2.レビュー結果
(1)主な結論
  ・今回の日本原燃(株)濃縮・埋設事業所に対するレビュー結果を総括すると、原子力安全の面で直ちに改善措置を施さなければ重大な事故の発生に繋がるような項目は見出されなかった。
・所長をはじめ全従業員が協力会社も含め一体となって、原子力安全確保を継続・強化していくために真剣に取り組んでいる実態が確認された。特に、具体的な原子力安全活動について他産業の安全活動などを調査し、有効な方策を積極進取する姿勢が見受けられた。
・本濃縮工場は、1995年9月以降計画外停止はなく、良好な運転実績を有している。さらに安全・安定運転を目指した品質方針に基づき、品質保証システム「ISO9002:1994」の認証取得を達成し、「安全=品質」の経営方針のもと、強い信念をもって、「ウラン濃縮工場の安全かつ安定な運転」を積み重ねることが重要であるとの行動姿勢が確認された。
・本濃縮工場は現状に満足することなく、なお一層の安全文化の醸成を目指して更なる安全活動を継続していくことが望まれる。
・今回のレビューで得られた成果が、操業中の低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター及び建設中の再処理工場など日本原燃(株)の他施設、並びに、協力会社に対しても展開されることが期待される。
(2)良好事例及び改善提案
  ・今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。一方、本濃縮工場の安全確保活動をさらに向上させるためのいくつかの提案を行った。
 良好事例*1と改善提案*2 の一覧は次のとおり。


 
○「良好事例」

レビュー分野
良好事例の概要
T 組織・運営 企業人として遵守すべき行動規範の策定及び所員への浸透
安全、安定操業を掲げた品質方針に基づく品質マネジメントシステム
・化学産業界で開発された安全管理プログラムの導入
・一般見学者を対象とした濃縮工場説明用DVD等の見学者ルートへの配備
U 緊急時対策 ・想定異常事象の分類毎の定型フォーマットを用いた「通報」の迅速化
パソコン利用による緊急時の招集及び通報連絡システム構築への取り組み
・非常時訓練の効果を上げるための工夫、取り組み
V 教育・訓練 ・分析作業に対する効果的な資格認定制度の導入
W 運転・保守 ・各運転員のレベルに応じた運転直の編成
・独自の工夫による誤操作防止策の導入
・誤作業・誤操作防止へ向けた注意喚起の充実
・ヒヤリハット気がかり(HHK)活動の導入
X 放射線防護 ・従事者の被ばく量低減化のための積極的な取り組み
・固体廃棄物減容化のための吸引減容システムの運用
・「ステップアップ21」を活用した若手従業員による放射線防護に係る改善
Y 重大事故防止 体系立てて整備された臨界安全管理方法とその確実な運用
・火災時の早期対応のための早見表の設置
・火災・爆発に係るトラブル等の水平展開の確実な実施
・充実した『火災対応マニュアル』の運用

 ○「改善提案」

レビュー分野
改善提案の概要
T 組織・運営 ・「安全文化推進会議」等を活用した原子力安全文化醸成活動の一層の推進
協力会社社員とのコミュニケーションの一層の推進
・「安全担当監査」の活用等による再処理事業所との情報交換の強化
V 教育・訓練 技術伝承のための情報の集約及び若年層教育への活用
W 運転・保守 文書類の統合・簡素化
・ヒヤリハット気がかり活動の工場全体への展開


 注)太字は代表的な良好事例と改善提案

3.相互評価報告書
  相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。
  ●相互評価報告書本文(PDF形式:474KByte)
  ●参考図

以 上


*1良好事例
 当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。
*2改善提案
 原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。
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